中国のファッション産業を代表する浙江省温州の民営企業が上海に進出する。
上海に2つの温州ファッション街が、今年中のオープンを目指して建設が進んでいる。上海虹橋国際空港の近くに建設されている「温州服飾特色街」と「仙霞女性街」がそれである。いずれも温州の民営企業を対象に誘致する。
前者は台湾の投資家が集中する仙霞西路に位置し、東は淞虹橋から西は協和路に至る、全長200メートル強、敷地4,000平方メートル強のところに造成されている。完成すれば150店舗(1店舗の面積は約30平方メートル)が入る。すでに「赤トンボ」などのブランドメーカー約50社が進出の意向を示しているという。
また、後者は敷地面積が前者とほぼ同じで、上海アパレルグループのビルに隣接するところに建設される。1店舗40〜50平方メートルで200店舗以上が入れる規模になる。すでに「法派」「報喜鳥」などのブランドメーカーが進出を表明している。
現在、上海から輸出されている衣料品の多くは香港や広東省から仕入れたものであるが、今年中温州のファッション街がオープンすると、温州のブランド商品も上海から輸出されるようになると、関係者は見込んでいる。
なお、温州での衣料品生産高は260億元に達しており、9年前に比べ13倍になっている。また、94年に組織されたアパレル会の会員は200社であったが、現在は500社を超え、縫製企業も当時の1,000社を超えている。このうち、9社は中国のアパレル企業ベスト100の中に入っている。
(作者:章坤良)
|