以前は1、2年ごとにやってくる賃貸マンション・オフィスの更改は、数十パーセントの値上げを通告して来る大家にどう対抗するかという「対策」だったのですが、現在は家賃据え置きが大前提で場合によっては値下げも可能です。以下、見聞きした事例を挙げてみます。
1、古北新区、3LDK(住居専用) 前家賃2,200ドル>新家賃2,000ドル
建築面積で135平方の比較的大きな部屋ですが、会社が浦東に移った事もあり、転居をちらつかせ200ドルの値下げに成功。同時に夜間異常音がするという冷蔵庫も日本メーカー製の大型冷蔵庫に交換させた。
2、虹橋開発区、約170平方(オフィス) 前家賃3,500ドル>新家賃2,500ドル
ウェスティン太平洋近くのオフィス。住居もあり下にはビジネスセンターやレストランもあるコンプレックス。近所に新しいビルが出来、そちらが現在よりかなり安いので交渉した結果、そのビルのタリフと同じ家賃に決定。
3、虹橋開発区付近のホテル(オフィスとして使用) 前家賃1,600ドル>新家賃1,300ドル
事務所ビルの供給が足りなかった頃、この様なホテルオフィスは多かったが現在は減少の一途。但し日本人1人、現地スタッフ1人の小人数陣員ゆえ、セキュリティの高さや全てがインハウスで賄える便利さには代えられず1年延長。
この様な状況下で決して家賃を下げないと云われるのが上海商城(ポートマン)である。行ってみると3階から7階までのオフィス・スペースは確かに空きが無い。これは日系企業が周辺の新築ビルや浦東の森ビルに移った後、世界に名を馳せる欧米の有名企業が入ってきている為のようだ。確かに天井のある広い吹き抜けのピロティや、劇場設備は日本の事務所ビルとは哲学が異なり、そこが欧米企業にうけているのかもしれない。
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