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麻生首相が中国訪問:中日関係の第3段階が始動
2008 -11 - 29 17:15
 麻生首相の中国訪問の前、10月20日に上海外国語大学の日本人留学生と中国人学生が騒動を起こしたが、日本の共同通信社は、事実を報じただけで、煽るような記事は掲載しなかった。それに比べ、03年の「西北大学事件」について、日本マスコミは大げさに24時間報道した。

 麻生首相の会見に際して、胡錦涛主席は、「中日関係は、新たな歴史的出発点にある」と語った。『中日平和友好条約』30周年のことだった。

  3年間の安倍・福田・麻生首相の訪中を全体的に見れば、中日関係を「低い谷」から上昇する3つの段階と見ることができるかもしれない。安倍首相は「氷を溶かす」姿態を示した。福田首相は、関係をうまく発展させるとともに「戦略的互恵関係」という共通認識を明らかにした。第3段階は麻生首相の訪中で、つまり中日双方が「共同の利益」を強調したということだ。 

 共同の利益を切磋琢磨する

 麻生首相を中日関係の「第一走者」とする言い方がある。06年7月アジア首脳会議の時に、元中国外相の李肇星氏と麻生外相はトイレで出くわした。麻生氏によると、20分間李外相と気楽に話し合っていたという。李外相は、愉快な話し合いの中で、中日両国指導者らが理解を深め、互いに信頼の基礎を築いていくと思った。3カ月後、安倍首相が中国への旅を始めた。

 麻生氏が首相になった時、中日関係だけでなく、世界も変わってきた。金融危機によって、景気回復が一番の任務になった。中日間がうまくいき、「戦略的互恵関係」が多くの分野に浸透しなければならない。これこそ中日間にとって、肝心な内容であろう。

 今回の訪中の際、麻生氏は崔天凱大使が使った「共同の利益」を何度も提起した。麻生氏は、中日間の共同の利益を「切磋琢磨」しなければならないとした。一連の世界的危機に直面する際、中日間の協力は時代に応じたものにならなければならない。『朝日新聞』で、共同の利益は安倍、福田首相の時期の「戦略的互恵関係」を新たに説明したものだという。

 麻生氏は徹底的な「現実主義」であり、「中国威脅論」に反対する。なぜならば、中国経済の発展が、日本とって良いことだということがよく分かっているからだ。

 訪中の前日、麻生氏とインド総理のシン(Manmohan Singh)氏は、「インドとの安全保障協力に関する10.22共同宣言」に調印した。アメリカ、オーストラリアに次いで、インドが3番目の調印国である。

 歴史による中日間の絆は、安全保障の訴求に変わってきた。これこそ、中日双方の関係の第3段階の特徴になる。ただ、温総理が2年前に安倍氏に引用して話した「青山遮不住」のように、中日関係の「氷溶け」が「互恵関係」になることは、首相が誰になろうと、変わってはいけない事実であろう。

(編集:鄒トウ 南方週末より)

 
 
 

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