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安倍氏の中韓訪問は、本当に「周囲の氷に打ち破った旅」だったのか (1)
2006 -11 - 12 15:06

  1安倍氏の中韓両国指導者との会談の中心内容と結果から見て、今度の訪問はただ象徴的意義を持つだけか、あるいは実際の状況を重視したものだったのか?今回の訪問は、本当に世界的に言われているような「周囲の氷を打ち破った」という効果があったのか?

  安倍氏の今回の中韓訪問は、二つの「第一」を創造した。まず、新しい政権が発足して13日で、すぐに外国訪問を行ったことだ。これは日本の歴史上で一度もない。次は安倍氏が最初に中国に訪問したことである。これも日本の首相が外国訪問における歴史的記録を更新した。この二つの「第一」は、安倍政権がアジア外交を重視するという新しい政治理念をはっきりと示している。

  安倍氏は極短い32時間以内で困難な東京、北京とソウルの旅をこなした。関連する話題が広く、また討論の内容が深いにもかかわらず、すべてきちんと決着することができた。中日双方は首脳会談の中で、以下の共通認識を持った。

  一、歴史を正視して、未来に向かって、適宜に両国の関係発展を影響する問題を処理する。政治と経済の両輪を強く運行させる。共通の戦略的利益に基づいて、相互に利益がある問題を努力して構築する。

  二、両国指導者の往来と対話を強化し、日本側は中国指導者の訪日を求め、中国側はすでに原則的に同意した。双方はまた国際会議の際に、常に会談することに賛成した。

  三、日本側は絶対に軍国主義を賛美しない、A級戦犯も美化しない、平和国家としての道を歩き続けることを強調した。中国側は、これを積極的に評価する。

  四、双方は対話による協議を堅持すべきである、適切に関連する相違点を解決し、東シナ海の問題において意思疎通による開発という大方向の堅持を確認した。

  五、双方は政治、経済、安全、社会、文化などの領域で、各段階の交流と協力を促進することに賛成した。

  六、双方は国際及び地域の業務の中で調和と協力を強化することに賛成し、北朝鮮の核実験問題を含めた朝鮮半島の最近の情勢に対して深い憂慮を表す。

  両国の首脳は、また年内に中日の学術界による歴史認識の共同研究をスタートさせることを決め、東京の羽田空港と上海の虹橋空港の間にエアバス航路を開き、この協議に展望性がある点を認識し、実現に向けて努力する。

  これまで、中日首脳の相互訪問は5年以上行われておらず、日韓首脳の往来についても、頻繁だった訪問が1年以上も中止となっていた。安倍氏の今回の訪問は、この膠着した局面を打ち破っただけではなくて、さらに多くの実質的な進展があった。「周囲の氷を打ち破った」ということは、今回の訪問を形容するには比較的適切な言葉だと思う。もちろん、中日、日韓の間に若干の深層的な問題の解決、特に国民の感情の改善は、まだ時間を要する。しかし、まさに温家宝首相が「青い山も遮ることはできず、必ず東に流れていく」という詩を引用したように、東アジアのこの三つの国家の関係は、すでに新しい転機を迎え、人々は将来に対して期待と望みを満たすべきである。

(作者:呉寄南  実習編集:周生傑)

 
 
 

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