ノキア(中国)の何慶源・総裁は、中国の第3世代(3G)携帯電話に関する政策決定が遅れていることについて、「中国では、政府が政策について審議中だが、国外では、運営方式や資金投入、人民元の管理などについて検討を進めている。3Gの流れは止められない」と述べ、早期決定の必要性を訴えた。
3Gのインフラについては、ネットワークの巨大化を懸念。「メーカーとしてみれば、ネットワークが拡大すれば多くの製品が売れるので良い一面もある。しかし、市場の健全な発展という点を考慮すると、既存の2Gネットワークを活用することが好ましい」と述べた。
ノキアでは、以前から中国で3Gの基地局や端末を生産しているが、全て中国以外への輸出用だ。3G用端末のラインナップも多いが、中国では使用できないため、中国で生産するメリットが十分に生かされていないという。そのため、「他国での生産に移る可能性もある」ことを明らかにした。
また、ノキアはW−CDMA規格を支持しており、「TD−SCDMA単独では将来性が限られてしまう」として、両規格の共存を提案。関連テストも行っているという。「ノキアは、中国が独自の知的財産権を有するTD−SCDMA規格を放棄したのではないか」という見方については、「それはないが、メーカーとして、その技術によりどれだけの収益が見込めるかを重視する」とコメントしている。
なお、04年通年でのノキアの中国市場における販売?輸出総額は69億ドルを突破。そのうち、販売総額は前年比44%増の33億ドル、輸出総額は同56%増で33億ドルに達している。
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