中国衛生部(省)は18日、「正午12時、広東省衛生庁が、広州市の病院に発熱症状のある新型インフルエンザの疑似患者が入院したと報告した」と発表した。
世界を脅かす新型インフルエンザ
疑似患者は59歳の男性で、4月下旬、カナダ・アメリカ観光を経て、5月13日に韓国経由で香港に着陸した。同14日に咳などの症状が出て、同15日に広州に戻る列車に乗った後、熱を出し、広州東駅で体温が37.7℃であることが検出された。
一方、中国疾病予防抑制センターは同日、国内初の海外渡航による新型インフルエンザ感染者からサンプルを採取し、初のウイルス分離とその遺伝子配列の測定を完成させたと発表した。
配列を分析した結果、分離されたウイルスは、アメリカで確認されたウイルスとほぼ同じ感染源で、同一種類のものだ判明した。
初のウイルス分離は今後、試薬、ワクチン、それに感染ルートなどの研究で一役買うことになる。また、ウイルス分析に必要な遺伝子配列の情報もGENEBANKなどのデータバンクに提供されているという。
世界保健機関(WHO)の年次総会も同日、ジュネーブの国連欧州本部で開幕した。新型インフルエンザの感染が世界各地に広がる中での総会で、WHOは感染の拡大阻止に向け、国際社会が結束して対処する必要性を訴える見通し。
(編集:章坤良 写真:中新社)
関連報道
中国、最初の新型インフル感染者が退院・・・北京市、患者1人を確認
|