「経済危機とアジア:挑戦と展望」をテーマにしたボアオ・アジアフォーラム2009年年次総会が19日、中国海南省のボアオで閉会した。
ボアオ・アジアフォーラム2009年年次総会
中国の温家宝首相は年次総会の開幕式で演説し、アジア各国が全面的な協力を強化し、保護貿易主義に反対し、地域の金融安定を維持し、アジア地域が世界経済回復のための原動力として取り組むよう呼びかけた。
開幕式で演説する中国の温家宝首相
会議に出席した各国の代表は、3日間の日程で、新興経済体の国際金融体制改革における役割発揮などの議題をめぐり討議した。温首相は同日の演説で、東南アジア諸国連合(ASEAN)に100億ドル規模のインフラ建設基金を提供する意向を示した。温首相は「ASEANの交通、電力、通信分野のインフラ拡充のために100億ドルを投資し、ASEAN協力基金を創設する。投資にはほかのアジア各国も公平に参加できる」と述べた。
ボアオ・アジアフォーラム2009年年次総会
一方、イギリス政府の関係者は19日ボアオで、第2回ボアオ・アジア国際資本サミットは今年9月、ロンドンで開かれることになると発表した。「このサミットはイギリスとアジアの協力関係をさらに強め、新しい協力のポイントを見出し、世界経済にも大きく寄与できると信じている」と述べた。
この3日間、アジア太平洋各国の政府、商工業界、学術界からの1600名あまりの代表が、新興経済体の国際金融体制改革における役割発揮を重点に、20回あまりの討議を行った。日本の福田康夫前首相はボアオで、「東アジアとアジア地域全体の対話を推進することは重要な意義を持っている」と述べた。
福田前首相は、「アジア経済の発展に伴い、アジアの都市化は今後急速に進み、東アジア諸国は政治的、経済的に力を持つようになる。東アジアおよびアジア地域全体の対話、特に東アジアの首脳会議や、日中韓などの対話と協力を推進することは、この地域のネットワークを構築することにプラスとなる。また、これにより、今後の経済発展が可能になるだろう」と述べた。
ボアオ・フォーラムはアジア各国の経済協力を目的として、2002年から始まり、毎年4月に中国・海南島で開かれる。
(編集:章坤良 写真:東方ネット)
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