上海から40キロメートルほど南西、イギリスの町並みといえる松江テムズタウン(Thames Town:泰晤士小鎮)が二年前に出来上がった。
同タウンの総面積98万u、総建築面積33万u、総個数1220戸のこの町の最大の特徴は、地区内のすべての建物が英国式タウンハウスとイギリス中部風のヴィラに統一されていることだ。
石畳の路地と赤レンガの閑静な集合住宅の街並みが続く。街の中心に位置する時計塔を抜けると広場があり、ゴシック式の教会が見えた。美術館や学校、保育園もある。ヨットクラブらしき船着場まで設けられている。
そのほか、街の至る所で目に映るのは、ハリー・ポッターとおぼしき銅像や、野外彫刻風の動物のオブジェなどだ。まるで巨大な映画セットの中に迷い込んだかのような気分になる。
関係者によると、同タウンの開発はカナダの企業と政府の提携で進められているといい、「一城九鎮」戦略というニュータウン計画に基づくと説明した。一城(一つの都市)の周辺に9つの特色ある町を作ろうという都市開発プロジェクトで、この一城がテムズタウンもある松江新城だ。広さは約23平方キロメートで将来は約60万人が移り住む計画。
同タウンにおける住宅の価格は07年12月下旬現在集合住宅の8,000元/uから戸建の高級別荘で16,000元/uで販売されていて、町の中に出来上がる商業施設でも出店者の募集をしており、海外からの投資、出店も受け入れているとのことだ。
松江区広報担当の周平氏が東方ネットに、今現在、日本人6戸がすでに同タウンに入居したと明らかにした。
奇妙なのは、同タウンにある集合住宅がほとんど完売されたが、それと対照的に、ほとんどのレストランやショップが開店休業中だ。それはなぜか?
聞いてみたら、目下、入居者がわずか1割に止まっており、大勢の購入者は転売目的で購入したからだとしている。
(章坤良 写真も) 驛Vンボ
|