(写真説明:「イメージ大使」と大合唱の生徒ら)
「花の色 雲の陰 懐かしい思い出 すぎしひの窓に残して 巣立ち行く 今日の別れ いざさらば さらば先生 」
ビアノの伴奏に合わせて、30名の生徒たちが「桜宝宝(ベイビー)」というマスコットを背景にステージに立ち、「巣立ちの歌」を大合唱していた。これは、上海甘泉中学校(高校附属)で行われた第四回桜祭り閉幕式でのワンシーンである。
同祭りに際し、日本語の歌のほかに、日本テレビドラマのアドリブや、多国語の出し物やエアロビクス体操、空手なども登場。さらに、2800名近くの生徒の中から一人、「イメージ大使」を選出する選抜会も行われた。選抜方法は、まず各クラスから一人ずつ選抜し、合わせて50人を選び出す。そして、その中からさらに9人を選抜し、決勝戦を行う、というとても厳しいもの。決勝戦ではそれぞれ、自己紹介、イメージ発表、桜祭りについての知識、即答を行い、その結果で一人が選ばれる仕組みだ。激戦の結果、17歳の陸佳ちゃんがチャンピオンとなった。「イメージ大使」に選ばれた感想を聞くと、陸ちゃんは「桜祭りのイメージ大使に選ばれてとても嬉しいです」と大喜び。リハーサルの一幕では、日本のテレビドラマ「ラブストーリー」の画面がスクリーンに映し出されながら、男子学生と女子学生が一人ずつ舞台に立ち、ドラマの俳優と女優の口調を真似して演じている。観客席に座っていた島崎英昭日本人教諭はその様子を見ながら、両生徒に小さな声で指導したり、笑顔を浮かべたりしている。本当に中国人、日本人の区別なく、全く違和感は感じられなかった。
( 聞き手:章坤良 写真も )
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