06年に入り、上海を中心に中国各地で日本語のブームが続く一方、東京を中心に日本各地で中国語のブームも衰えていない。その背景を上海訪問中のJ.TEST事務局の秋田点代表と日本語学校の竹添一恵校長に聞いた。
――上海を中心に中国各地で行われるJ.TEST(実用日本語検定)に参加する人が増えていますね?
秋田点代表:昨年、中国で行われるJ.TESTは04年より人数がずいぶん増えましたし、根強い人気を博していました。今年もさらに増えると見込んでいます。
――日本では、中国語を勉強する状況はどうなっていますか?
竹添一恵校長: 一語でいえば、東京を中心に日本各地で、中国各地での日本語のブームに劣らないといえるでしょう。
――昨年、日本の内閣府の世論調査結果では、中国に「親しみを感じる」と答えた人は、一昨年より下回り、過去最低となっています。中国では、昨年4月に大都市で対日デモが行われました。しかし、そのような動きは日本語のブームと中国語のブームにあまり影響を与えていないようですね?
秋田点代表:マスコミが繰り返しマイナス面の過剰報道で人々の脳裏に刷り込まれていった結果だと思います。
竹添一恵校長: まったく同感です。私が付き合っている日本人の中には、中国に「親しみを感じる」人は少なくないのです。
――今年、中日関係は改善されますか?
竹添一恵校長:改善されるはずです。中国が貿易相手国として2004年に米国を抜いてトップになるなど日中の経済交流が一段と深まっているため、日本語のブームと中国語のブームに拍車をかけていると思います。
秋田点代表:つい最近、日本 外務省は中国との経済交渉や対中経済戦略の構築に当たる専門組織として、今年
4月に「日中経済室」を省内に新設する方針を固めたそうです。これは、高成長を維持する中国経済の将来性に着目していると見られます。
――中国流でいえば、中日関係はやはり「貴方の中には私がいて、私の中には貴方もいる」ではないでしょうか?
秋田点代表 竹添一恵校長:その通りです。日中関係は
もはや、運命共同体と言っても良いでしょう。日本語と中国語の勉強は、職探しに役立ちますし、お互いを知ることにも役立ちます。今後より一層重要になってきます。
(章坤良)
|