上海浦東新区は「世界のオフィス」を作り上げようとしている。浦東新区経済貿易局に説明によると、同区は国際サービスのアウトソーシング事業を取り上げて近代サービスの飛び式発展を図っている。

　サービスのアウトソーシング事業では、グローバル企業がＩＴ技術、財務決算などの非中核業務を企業外部のサービス業者に委託して、産業チェーンを向上し、サービスコストを削減して、中核的な競争力をアップすることです。現実では、知的サービス業の外注は製造業加工の委託事業より 40 倍の付加価値がある。また、オフショーは毎年 20 ％を超えるスピードで成長している。

 １．近代サービス産業の高度集積

　 浦東新区では企業が高度集積し、産業規模の効果が現れ始めているから、「世界のオフィス」になるのは、浦東新区にとってひとつの発展のチャンスである。浦東新区に進出したベール?アルカテル社やシーメンズ社など大手はハードの製造製造とソフトの開発を組み合わせして、「製造のアウトソーシング」から「サービスのアウトソーシング」にシフトして、書込み型ソフトウェアの輸出メイン企業になりつつある。また、研究開発のサービス、近代物流サービスと金融サポートサービスなどの分野では企業も高度な集積をしている。

　統計では、浦東新区に登録するソフトウェア企業は 1000 社と突破した。近代物流企業は上海市全体の 60 ％を占めている。外資金融サービス機構の資産規模は全国の 50 ％を占めている。また、登録資本金が 200 万米ドル以上の独立運営の外資研究開発（Ｒ＆Ｄ）機構は上海市の 50 ％を占めている。

 ２．アウトソーシング事業が高まり

　 産業付加価値の高まりにつれて「サービスのアウトソーシング」の需要性は高くなっている。浦東新区では、情報サービスの年間生産高は 200 億人民元を突破した。うちソフトウェアの輸出は明らかに高い成長を遂げた。昨年（ 2004 年）のソフトアウトソーシングの売上は 3.02 億米ドルで、上海市全体の 63.4 ％を占めた。この数字はフィリピンのオフショーの年間規模に相当する。また、物流産業の増加価値は浦東新区のＧＤＰ（域内総生産）の 15 ％以上を占めた。 2005 年上半期の外高橋保税物流パークだけでは、近代物流サービスにおける輸出入貨物の価値は 20 億米ドル弱でした。それから、オフショーとアウトソーシングの主力軍団である多国籍企業のうち、 64 社の地域本部及び一部の機能型地域本部は浦東新区に進出しており、のべ 300 件あまりの投資プロジェクトを浦東新区に進出した。

 ３．近代サービス業の環境が完備

　 国家級ソフトウェア産業基地、ソフトウェア輸出基地、情報安全基地とソフトウェアサービス・プラットフォームは整備されて、情報技術のサービス環境は張江ハイテクパーク、金橋輸出加工区、外高橋保税区の投資環境の一環である。近代物流サービスについて、外高橋保税物流パーク、浦東空港物流パーク、金張地区（金橋、張江）物流センターなどは海運・陸運・空輸一体化の発展構造を形成している。研究開発事業について、 30 数社のバイオテクノロジ・製薬のＲ＆Ｄ機構、 70 社あまりの半導体設計企業、百社近い先端製造業企業の研究開発センターは、浦東新区の研究開発の三大構成になっている。

 ４．アウトソーシングへの仲介サービス

　 浦東新区には 4000 社あまりの各分野の専門サービス会社・機構がある。うち、弁護士事務所は 100 社あまり、コンサルティング会社は 1000 社あまりがある。

 ５．アウトソーシング発展の方向 　

　 いま、浦東新区の専業サービス業の付加価値は激増しているにもかかわらず、域内総生産（ＧＤＰ）に占める割合はわずか７％です。浦東新区経済貿易局の責任者は、今後専業サービス業をいかに高度化させることがひとつの課題であると語った。今後、浦東新区は国際サービス業のオフショーの専門地域、国にとって国際サービスのアウトソーシングのモデル地域とアジア太平洋の国際サービス業オフショーの集積拠点を目標にする。

　その集積の重点について、情報技術サービスのアウトソーシング、研究開発と設計サービスのアウトソーシング、近代物流サービスのアウトソーシング、金融サポートサービスのアウトソーシングなど四つの分野があるという。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

（情報出所：解放日報　編集： ＳＤＪ 写真：章坤良）