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野生のウワバミの速過ぎる繁殖でエルドジカの増加減速
2009 -5 - 21 9:08

新華社海口発

 海南大田国家クラス自然保護区で生息する野生のウワバミの繁殖が速過ぎることで同保護区にあるエルドジカの増加速度が影響を受けている。ウワバミ、エルドジカ共に国の一級保護動物なので保護区の管理者と科学研究者らはジレンマに陥っている。  

 海南省東方市にある大田保護区の面積は1314ヘクタール。もともとは絶滅危機に直面したエルドジカを保護するために1976年に成立した。30数年の努力で大田保護区のエルドジカの数は当時の26匹から1600匹あまりに増加した。人工で海南省のほかの保護区に引越しさせた後も690匹が大田保護区で生息している。しかし、ここ数年間は野生のウワバミの繁殖が速すぎてエルドジカの増加速度が大いに減速した。  

 大田保護区管理局の許世英局長によると、長年の観察研究した結果、エルドジカの正常な繁殖率は15%。現在大田保護区にある690匹のエルドジカは毎年100匹ほどの小鹿を繁殖するはずだが、われわれの観察ではその数量には全然達していない。保護区のスタッフはパトロールするときに常にウワバミの糞便を発見するが、糞便のなかにはエルドジカの遺骸が入っていたりする。2008年4月には大きなウワバミが角のある成年のエルドジカを飲み込んだだめにエルドジカの角におなかを刺されて死んでいるのを発見した。今年の5月上旬には一匹の成年のエルドジカを飲み込んだ3メートル長さの巨大ウワバミを発見した。エルドジカを保護するために2007年からわれわれは保護区内で28匹の巨大ウワバミを捕まって海南ウワバミ研究所に送った。発見されていないウワバミの数はもっと多いはずで、エルドジカが受けている生命の威嚇は減っていない。ウワバミも国家一級保護動物なので捕殺することができず、保護が難航している。  

 野生のウワバミの毎回の産卵数は20−50個で、活着率は70%−80%に達する。従って大田保護区ではウワバミの数が急増してエルドジカが捕殺されている。しかもウワバミは天敵がないために人工で数の増加を抑制しないとその数はますます増加してエルドジカの生命を威嚇するだけではなく、最終的には生態のバランスまでも破壊する羽目になりかねない。

 
 
 

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