ようこそ、中国上海!
中医薬、世界へ広がる

海上会客厅

鶴ゆかり:青少年交流で中日友好を促進

2019年 7月 11日10:04 提供:東方網 編集者:兪静斐

鶴ゆかり:青少年交流で中日友好を促進

 「2006年から児童絵画展で毎年上海にお邪魔させていただいていますが、本当に発展スピードが速すぎて、毎年来るたびに驚きます」。第6回中日韓児童友好絵画展の開幕式で、日本側の主催者であるNPO法人社会教育団体ベルポ会(以下「ベルポ会」と略)の鶴ゆかり理事長は述べた。今回東方ネットでは、絵画展による青少年交流に携わってきた鶴ゆかり理事長にインタビューを行った。

 絵画展で青少年交流を促進

  

写真:開幕式で上海の子供が自分で書いた字を贈呈

 7月5日~9日、上海の代表団は福岡を訪問し、韓国の代表団と一緒に表彰式に参加した。鶴女史は「小学5年生の子供がウィチャットで、『プサンに着きましたよ~』とか、『ここの食べ物が美味しいよ』とか、『鶴理事長は次いつ上海に来ますか』と英語でメッセージをくれるんです。中国の子供は日本の子供より積極的な感じがしますね」、と語った。

 2003年から上海市人民対外友好協会とベルポ会は、協力して「中日児童友好絵画展」を開催している。この10年間で絵画展の規模はどんどん大きくなり、盧湾区から上海市へ、福岡から九州へと広がると共に、作品のレベルも高くなっている。

 2013年からは上海市人民対外友好協会の提案で、韓国のプサン国際交流財団も活動に参加、「中日韓児童友好絵画展」として開催するようになった。毎年、3カ国の1万点を超える作品から約300点を選び出して、表彰式と巡回展示を行う。入選した子供には賞状と賞品が贈られるほか、相手国を訪問するチャンスも与えられる。教育施設の見学や、他国の子供との交流、また領事館を訪問する機会もあり、社会各界から好評を得ている。

上海を訪問した子ども達は、「来年も行きたい!」と張り切っている。

 今年5月末には、北京で開催された「2018北京国際民間フォーラム」に参加した。中国、アメリカ、アルゼンチン、シンガポール、日本、韓国など、30カ国の民間団体や、北京国際友好シティ代表及び外国の専門家、留学生など、300人あまりが式典とフォーラムに参加した。鶴女史も中日韓児童友好絵画展事業についての講演を行った。


 白玉蘭記念賞の受賞で上海をより身近に感じる

 ベルポ会は1973年に鶴女史の父である鶴健市によって創設された。学歴、社会経験、性別を問わず、老若男女が平等に付き合うことができる教育団体を設立し、世界平和を愛する人を多く育てたいという主旨である。2012年に鶴会長が亡くなり、助手を務めていた娘の鶴ゆかりが、ベルポ会の理事長に就任した。そして父の遺志を継いで、中日青少年交流事業に情熱を注いできた。

 ベルポ会が長年上海で民間友好交流事業に貢献してきたことを高く評価し、2015年、上海市政府は鶴女史に「白玉蘭記念賞」を贈った。鶴女史は非常に光栄と思い、「これは先代の鶴会長がずっと中国で行ってきた活動に対する評価であると同時に、活動をずっと支持してくれた福岡市民への励ましでもあります。受賞によって上海市との交流がもっと密接になったと感じました」、と語った。

 上海は中国文化の窓口であり、上海市民は率先して国際化を達成して来た、と鶴女史は感じている。また、一般市民間の交流は国家間の交流よりもっと大切だ、と次のように語った。「私は中国で数多くの学校を訪問して外国語教育に関する状況を見てきました。そして教師自身の留学経験や国際化が足りないという問題があると感じたので、今後は教育者間の交流や一般市民間の交流をいっそう増やしていかなければならない、と思っています」。


 青少年交流で中日友好発展を促進

 青少年は中国の未来、民族の希望であり、習近平総書記は青年の成長や活動を非常に重視している。2015年10月に開かれユネスコの第9回青年フォーラムで習総書記は、世界の未来は若い世代のものだ、と以下のように述べた。「全世界の青年には理想と責任があり、人類には希望がある。人類の平和と発展を促進する崇高な事業には、絶え間なく注ぎ込まれる強い力がある。世界各国の青年が認め合い、学びあい、共通の目線で世界を見つめ、異なる文明との交流と共生を促し、人類の運命共同体の構築に積極的に参与することを希望する」。

 鶴女史は今後、中日韓絵画展のほかにも多様なイベントを通して、中日青少年の交流を強めていきたい、と語った。例えば、今回の開幕式には天使知音サロンの自閉症をもつ子供を招待し、コーラスの催しや、日本の自閉症の子供と手作りの作品を交換したりした。

 中国の改革開放について鶴女史は、「私は政治や経済分野の専門家ではありませんが、昨年10月に中国共産党第19回全国代表大会開催期間に中国の過去5年間の政府活動報告を読み、北京滞在期間には雄安新区も見学しました。特に国際交流を通して、私は中国人がとても国際的な人々だと感じています。中国はどんどん外国の良いものを吸収しながら、また、独自の発展を進めているのです」と語った。

 取材の最後に鶴女史は「温故知新。伝統を守りながら、新しい文化を取り入れて躍進する、偉大なる中華文明の未来に期待します」というメッセージを書いた。