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中国国防相は日本防衛相に過ちを正すよう促す
2013年 8月 31日13:30 / 提供:人民網日本語版

 共同通信の28日付報道によると、ブルネイで開催された拡大ASEAN国防相会議(ADMMプラス)に先立つ夕食会で小野寺五典防衛相と常万全国防部長(国防相)が短い話を交わした。だが内容については知る由もない。国防部(国防省)の29日の定例記者会見で楊宇軍報道官は、日本の防衛相と2国間会談を行う予定はないと表明。小野寺防衛相が自ら近づき常国防部長と挨拶を交わし、常国防部長は「今は紛糾を引き起こした側が過ちを正す時だ」と強調したことを明らかにした。環球時報が伝えた。

 ASEAN関連の国防相会議は3日間の日程を終えて29日に閉幕した。各国は拡大ASEAN国防相会議(ADMMプラス)の発足以来の成果を振り返り、世界と地域の安全保障情勢について踏み込んで意見交換し、共同宣言に署名した。中国の常万全国務委員兼国防部長は29日の発言で「ADMMプラスは発足以来3年間、地域の安全と安定を共同で守るうえで積極的な役割を発揮した」と指摘。「中国はアジア太平洋安全保障協力の参画者、建設者、貢献者であり、平和的発展の道を揺るがず歩み、世界と地域の安全?安定維持に尽力する」と強調した。だが日本側は会議の場を借りて強硬姿勢を一段と明らかにした。共同通信によると、小野寺防衛相は29日のADMMプラスで、日中の対立する釣魚島(日本名・尖閣諸島)問題について、離島防衛を強化する政策を明らかにし、中国を牽制する姿勢を示したが、敵基地攻撃能力の強化については具体的な説明をしなかった。小野寺防衛相は「安倍政権の安保政策は『周辺国の挑発行為を防ぎ、紛争の可能性を最低にまで下げる』ためだ」と表明。アジア太平洋の安全保障環境については「中国の台頭は地域に不安定要因をもたらす。『対話を通じて問題を解決する習慣をつくることが非常に重要だ』」との認識を示した。

 ボイス・オブ・アメリカ(VOA)は29日、「外部の推測通り、今回のASEAN関連国防相会議は要となる問題において重大な突破口を開けなかった。中国と南中国海の他の領有権主張国との意見は対立したままだ」と指摘した。ブルームバーグの29日付報道によると、南中国海問題においてマレーシアはASEANの一部の国と明らかに姿勢が異なり、中国公船のパトロールについて憂慮していない。マレーシアのヒシャムディン国防相は28日にブルネイで取材に応じ、中国がその領有権を主張する海域でどれほど頻繁にパトロールしようと憂慮しないとして、「他人に敵がいても、それが自分の敵でもあることにはならない」と指摘。「戦争を意図したものでない限り、中国人は毎日パトロールしてもいい」と述べた。ブルームバーグはマレーシアが南中国海の6つの領有権主張国の1つであることを指摘した。ブルームバーグは「南中国海紛争についてASEAN内の意見は一様ではない。各加盟国は南中国海で利益を異にし、中国との関係も同じではないからだ。ベトナムとフィリピンはこの紛争を安全保障上の主たる問題と見なしているが、マレーシアとブルネイはいつも緊張状態に軽く触れるだけだ」というシンガポール東南アジア研究所シニアフェロー、イアン?ストーリー氏の発言を紹介した。

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