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艦載戦闘機が初の空母に着艦?
2012年 11月 21日15:46 / 提供:
艦載戦闘機J-15

 艦載戦闘機J-15が空母「遼寧艦」で着艦試験に成功した。この情報は昨今、中国の軍事関連サイトとミニブログを通じて広まり、ネットユーザーの歓呼の声を巻き起こした。『環球時報』は20日、中国国防部に問い合わせたが、現在までに同情報の裏付けが取れていないと報じた。

 航空機の空港での着陸とは異なり、海上を航行する空母は波により前後左右に揺れ、上下に起伏する。パイロットはフレネルレンズ光学着艦システムにより、滑走路に目標を定め、角度を調整する。近代的な戦闘機が必要とする着陸距離は、通常ならば600メートル以上に達するが、空母の着陸エリアは200メートルしかない。そのため艦載機は雑技のように、アレスティングフックを飛行甲板上のワイヤーに引っ掛け、強制的に減速する必要がある。

 また飛行甲板脇の艦橋等の建築物による気流の影響により、固定翼機の着艦が困難となる。米ニミッツ級航空母艦を例とすると、その着陸エリアは艦尾から艦首左側の斜角甲板で、全長約230メートルに達する。戦闘機は着陸時に150ノットの速度を維持し、3度の降下角度で空母の着陸エリアに接近する。飛行甲板後部のワイヤーが設けられたエリアは数十メートルの距離しかなく、戦闘機はフックを下ろし、この狭いエリア内でワイヤーに引っ掛ける。ワイヤーにより、戦闘機は約100メートルの滑走路で速度を0まで落とす。フックがワイヤーにかからなかった場合、パイロットは急上昇し海への墜落を防がなければならない。

 中国の空母が艦載機の発着艦試験を実現しても、まだ長い道のりを歩む必要があると分析されている。

(編集z 写真:環球時報)

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