Home > ニュース > 中国  > 第18回党大会報告の7つの「新」
第18回党大会報告の7つの「新」
2012年 11月 11日9:54 / 提供:人民網日本語版

 中国共産党第18回全国代表大会が8日午前、盛大に開幕し、胡錦濤同志が「中国の特色ある社会主義の道に沿って揺るぎなく前進し、小康社会の全面的建設のために奮闘する」と題する報告を行った。中共中央党校の辛鳴教授は「第18回党大会報告は全文を通じて新しい考えに満ちている。革新的な報告であり、中国共産党の偉大な革新精神を示すものだ」と指摘。具体的な「新」として、以下の7つを挙げた。

 (1)中国の特色ある社会主義に対する認識が新たな高みに

 中国の特色ある社会主義を発展させるには、われわれは科学的発展を堅持し、社会調和を促進したうえで、共同富裕化も堅持しなければならない。第18回党大会報告は中国の特色ある社会主義の旗を高く掲げることを明確に再確認し、さらに高々と掲げ始めた。

 特に第18回党大会報告は過去30年余りの中国の特色ある社会主義の道、われわれの挙げた3大成果を重点的に説明した。われわれは中国の特色ある社会主義の道を切り開き、中国の特色ある社会主義理論体系を構築し、中国の特色ある社会主義制度を確立したのである。

 第18回党大会報告は中国の特色ある社会主義の4つの特色についても論述した。つまりわれわれの中国の特色ある社会主義にははっきりした実践的特色、理論的特色、民族的特色、時代的特色があるのだ。

 (2)科学的発展観の新たな位置づけ

 第18回党大会では科学的発展観の指導的地位を明確に打ち出し、わが全党、全社会が長期間堅持しなければならない指導的思想とした。これによって中国社会が将来真により良く、より速く発展し、われわれが中国の特色ある社会主義の道を揺るぎなく歩むための堅実な思想的基盤が打ち固められた。科学的発展観に対する認識が新たな位置づけを得たと言うのはこのためである。

 (3)改革開放に新たな要求

 いかにして改革開放を真に貫徹し、中国社会の改革開放の実践へと変えるか。改革開放に対してわれわれが新たな構想と理念を持つことが求められている。科学的な改革開放観を持つ必要があるのだ。この背景の下、改革開放の各制度を一段と系統化、協調化、規範化する必要もある。

 30年余りの改革開放を経てわれわれは、すでに相当多くの分野で従うべきルールがあることに気がついてきている。われわれの改革開放制度を調整し、まとめる必要があるということだ。 (4)小康社会の全面的建設という奮闘目標に新たな内容

 第18回党大会はわれわれに、将来の小康(いくらかゆとりのある)社会の建設過程において、政治 文化各方面の向上を含め、経済発展の質と効率、人民大衆の生活水準を一層重視するよう求めている。つまりわれわれの小康は真の全面的な小康であり、全地域だけでなく、全社会層も含み、当然全内容も含まなければならないのだ。これには段階的なプロセスが必要だ。

 (5)中国の特色ある社会主義に新たな構成

 第16回党大会以前は中国の特色ある社会主義の建設は主に経済建設、政治建設、文化建設に集中していたが、第17回党大会で経済建設、政治建設、文化建設、社会建設に拡大した。中国の特色ある社会主義の全体構成が三位一体から四位一体になったというのはこのためである。第18回党大会ではさらにエコ文明建設を加えて、四位一体から五位一体に拡大した。われわれはグリーン発展、低炭素発展、循環型発展を実現しなければならない。これによって中国の特色ある社会主義の全体構成はより豊かに、より立体的になるし、将来の発展過程におけるリスクの阻止にもよりプラスとなるのだ。

 (6)国家統治と政治に新たな計画

 例えば経済建設分野では、科学的発展観を基調、経済成長パターンの転換を主軸とすることを一層協調した。つまりわれわれの経済建設はもはや経済規模の拡大に満足するだけではないのである。われわれはすでに世界2位になった。「大」を「強」「良」「優」に変えるには、経済成長の質と効率の面でもっと努力する必要がある。

 政治建設分野では、中国の特色ある政治発展の道を歩み、主人としての人民の参加、党の指導、法による国家統治を有機的に統一し、人民大衆に民衆的権利をもっと感じさせ、人民大衆の各分野の利益を社会主義法治によって保障する必要を強調した。

 文化建設分野では、社会主義文化強国の建設を打ち出した。われわれは日増しに高まる人民大衆の文化ニーズを満たすのみならず、国際社会での中国文化の影響力も強化しなければならない。われわれは世界に中華文化を広めなければならない。特に現代中国文化の価値観だ。われわれはこの文化価値観が世界文化の発展にとって革新であり、豊かにするものであることを世界に伝えなければならない。

 社会建設分野では民生を重点とすることをさらに強調した。中国共産党員にとって、人民大衆の利益は最大の政治だ。

 政治建設分野では、成果に富む一連の政策を打ち出したことで、一般庶民は将来生活がもっと幸せになることに十分期待を抱くようになった。

 (7)党建設の強化 推進の新たな偉大な事業に新たな自覚

 第18回党大会報告は党建設の面で、これまでの党大会を踏まえて、また新たな自覚を得た。つまり、我が党の性質と主旨をより自覚的に認識したのである。総書記が報告で「中国共産党員は強い趣旨意識を持たなければならない、つまり人民への奉仕を最高の趣旨としなければならない」と特に強調したのもこのためだ。こうした自覚は党建設の制度化にも体現される。党建設は思想理念が基礎、幹部集団が主体、制度建設が保障だ。また、反腐倡廉(腐敗との闘いと清廉な政治の推進)の制度化も、総書記が述べたように、中国の特色ある制度、方式、方法を探求する必要がある。反腐倡廉を真に有効に進められなければ、党と国が滅びる。反腐倡廉をこのように高いレベルにまで高めたことも、新たな自覚といえる。

関連記事