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中国各地で食品安全責任「強制保険」の試行を段階的に推進
2014年 12月 18日16:22 / 提供:新華網日本語

 【新華社長沙12月18日】湖南省長沙市はこのほど、食品安全責任強制保険の試行をスタートした。

 食品事故によって損害を被った消費者に1人につき最高25万元の補償金が支給される。これは、中国で食品安全責任「強制保険」の試行を実施する省がまた一つ増えたことを意味する。

 今年7月、国務院常務会議で、現代保険サービス業の発展の加速に向けた構想を策定し、公衆利益と密接に関わる食品の安全問題などに重点に置き、強制責任保険の試行を展開する必要があることが提起された。これに伴い、中国の食品安全責任保険の発展も急速に展開し始め、各地で相次いで試行されている。

 長沙市の保険引受方式によると、食品メーカー側の5種類の原因、又は事情によって、消費者が人身の死傷、又は財産の損失を被った場合に、食品関連企業が関連する経済補償を負担する。このうち、食品メーカー側の過失、又は食品への異物混入への管理不行き届きの場合、企業の生産、経営プロセスにおいて、原材料が土壌、大気、水などの環境汚染及び放射能、核爆発などの放射性物質による汚染を受けている場合、重金属、汚染物質、放射性物質の残留量が食品安全の基準値を超えている場合、企業が生産、経営のプロセスで、国が関連業界基準を一時的に設定していないために、生産する食品に食品の安全上のトラブルが存在する場合などの状況を含む。

 企業の保険加入金額は、当該年度の販売額に応じて確定する。企業を例に挙げると、保険会社が1年間に支払う補償金額は累計150万元未満となっている。また、1回の事故で消費者に支給する補償金額は25万元を超えないと規定している。この150万元のうち、1回の補償限度額を最高50万元と定めている。企業にとって、このような補償限度額の場合に、1年に支払う保険料は8,000元になる。

 湖南省を除き、浙江省、山東省、福建省、河北省、湖北省、内モンゴル自治区などの省市区で相次いで食品安全責任強制保険の試行業務の進展状況が加速している。

 一方で、食品安全責任保険の推進は依然として楽観視できない。従来より中国の食品安全責任保険は終始、「自分の意思による加入」であり、食品メーカーと保険会社は一般的に積極性が低い。不完全な統計によると、中国食品安全責任保険の保険加入率は1%に満たない。


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