【新華社ニューヨーク10月2日】中国の王毅・外交部長は27日、第69回国連総会で一般討論演説を行い、「国際的衝突の緩和では政治解決の姿勢を貫き、各方面の利益をともに配慮し、民族の和解を推進し、多国主義を実践すべきだ」と指摘した。
また「ガザからイラク、中央アフリカから南スーダンまで、世界は非常に不安定になっている。恒久平和のドアを開くため、中国は以下のような回答を用意した。
1、政治解決の姿勢を貫く。当然のことだが、剣を鋤として鋳造しなおすためには時間も労力も必要だが、歴史と現実が繰り返し証明しているように、暴力によって暴力を制圧しても、恒久平和を手に入れることはできない。武力行使は解答を上回る問題を生むことになる。強制的行動をとる場合は、安全保障理事会から行動をとる権限を受けなければならない。自国の国内法が国際法をしのぐのを容認し、勝手に他国の内政に干渉し、さらには政権交代を進めるようなことをすれば、国際公理の正当性が問われることになる。
2、各方面の利益をともに配慮する。衝突の当事者は「ゼロサム思想」を放棄し、交渉を通じてそれぞれの関心事について理解を深め、足並をそろえることに努力しなければならない。協議を進めながら合理的要求を実現し、相互理解と相互譲歩を目指すべきだ。国際社会が調停を進めるにあたっては、公道と正義の姿勢を貫き、客観的なバランスを保ち、ある勢力を支援し他の勢力を攻撃する立場をとってはならず、特に調停を利用して私利をはかるようなことをしてはならない。
3、民族の和解を推進する。現在世界各地にみられる武力衝突のほとんどは民族間の矛盾と宗教間の矛盾が互いに交差している。民族の和解を進める過程では政治解決のプロセスを並行して進めるべきだ。各国や各勢力は国連憲章の精神を貫き、容認の文化を育て、遺恨と報復の種を取り除き、衝突が終わったあとの土壌に寛容と親善の果実が実るようにしなければならない。
4、多国主義を実践する。国連の役割を全面的かつ十分に果たし、国際法と国際関係の基本的準則を厳格に守るべきだ。国連憲章第7章は安保理が世界の平和と安全を保つ唯一の手段ではなく、第6章が付与した予防・調停・和解の手段は効果的に活用することが特に重要だ。地域の問題を熟知している地域組織と地域国家の優位性を生かし、地域組織や地域国家が地域にかなった方式を通じて地域問題を解決するのを支持していかなければならない。
(新華網日本語)
当社サイトのコンテンツは著作権法によって保護されます。無断転用、複製、掲載、転載、営利目的の引用は禁じます。
推薦記事:
王毅外交部長:侵略否定、歴史歪曲の言動を白日のもとにさらすべき