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特別取材:「鄧小平氏の『一国二制度』構想は香港問題の平和的解決のために成功の扉を開いた」
2014年 8月 25日13:12 / 提供:新華網日本語

 「鄧小平氏は私の敬い慕う人で、彼の提起する『一国二制度』構想は香港問題の平和的解決のために成功の扉を開きました」とイギリス議会上院議員のロビン·バトラー(Robin Butler)卿は近ごろ新華社記者の取材に応じた際このように語った。  

 今年76歳になるバトラー氏は、前世紀80年代に当時イギリスの首相だったサッチャー夫人の私設秘書(Principal Private Secretary)を勤めていた。サッチャー夫人は1982年に訪中し香港問題について鄧小平氏と会談した際と1984年に再度訪中して香港問題に関する共同声明に署名した際に、バトラー氏も付き添って来訪し、鄧小平氏の「一国二制度」構想の提起と中英両国の香港の主権返還について成功裏に合意に達したという歴史的瞬間の証人となっている。  

 バトラー氏は回想してこのように語った。中英両国は1982年から香港問題解決について交渉を行っており、当時双方には香港の社会制度や今後の見通しに対して異なる見方が存在していたことから、交渉はたいへん難航した。しかし「交渉の過程の中で、鄧小平氏は鍵となる『一国二制度』構想を提起し、これが正に交渉の成功と香港主権の平和的な移行のために大きな扉を開いたのです。」と、バトラー氏は語った。  

 バトラー氏は、香港問題における平和的解決の推進を通して、鄧小平氏が英中関係発展の歴史上で極めて重要な役割を演じたと語った。「もし香港問題の順調な解決がなければ、英中両国には良好な二国間関係はありえません。香港問題の交渉の成功により、両国は合意に達し、また良好な国家関係を維持するようになったのです。」  

 バトラー氏は鄧小平氏による中国の改革開放の過程における貢献に対して同様に印象深いという。バトラー氏は「鄧小平氏は当時の中国の指導者として、中国をリードして開放へ向かわせ、異なる社会制度の国と協力を展開するのを望んでおり、また中国本土で貿易や民間企業を発展させました。」と語った。  

 バトラー氏は、彼の記憶の中の鄧小平氏は、一人の人格的魅力に富んだ指導者で、人を慈しみ、ユーモアがあり、何度挫折してもくじけなかったと語っている。鄧小平氏が人に敬い慕われるのは、彼がかつて激動の苦難の歳月を経験し、何度も乱高下を経験して、「苦しみを何度もなめ尽くした後にやはり(中国という)偉大な国家を引き続き指導してきました。このような経験はほとんどの西洋人には想像できません」、でもこのすべてはまた「彼の広い視野と文明の観念ももたらしたのでしょう」とバトラー氏は語った。

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