2014年ブラジルW杯の開幕が近づいている。この暑い夏、徹夜で観戦するつもりの人は、どれほどの数になるだろうか?科学技術は、現代のスポーツを変化させ続けている。スポーツの本質を覆さないことを前提とした技術の導入は、スポーツの魅力を無限大に引き出し、同時に競技の公平性を保証する。ブラジルW杯を控え、今回の盛典に関するテクノロジーの話題が多く伝えられている。ホイッスルが吹かれる前に、ここで簡単に整理しておこう。
◆FK時にスプレー噴射
審判はフリーキックを宣言してから、スプレーで蹴る位置に円を描き、また人の壁が下がる位置(9.15メートル外)に白い線を引き、前進するルール違反を防止する。この線は約45秒後には消えてしまう。この簡単かつ効果的な措置により、人の壁の位置に関する抗議が大幅に減少する。
◆ゴールライン技術の導入
南アフリカW杯の後、国際サッカー連盟(FIFA)はゴールライン技術の導入を決定した。同技術の原理はこうだ。サッカーフィールドの上空に14台のカメラを設置し、7台が1つのゴールをチェックする。ボールがゴールラインに入ってから1秒もたたないうちに、同技術はボールが線を越えたかを判断し、無線信号により主審の腕時計に情報を送る。中継システムも多角度から、ゴールラインを越える様子を放送する。
◆選手も認める公式ボール
今回の公式ボールはアディダス製だ。情報によると、このボールの表面には、約5万個の凸部があるという。凹凸の落差は0.1メートルのみで、水分は理論上、この凹部にとどまることになる。これによりボールと足の接触面が増え、コントロールしやすくなり、シュートも強力になる。
◆視線を遮らない透明なベンチルーフ
ベンチはこれまでなおざりにされてきた場所だ。カメラがベンチに向けられると、監督やコーチが映される場合が多い。ブラジルW杯の競技場で、チームのベンチの後ろに座る観客は、視線を遮られないようになった。これは強化ガラスによって作られた透明なベンチルーフのおかげだ。
◆警備ロボを投入
W杯の警備を強化するため、伝統的な人の手による安全保障の他に、ブラジルは30台の軍用ロボ「パックボット」を投入する。情報によると、同ロボットの購入だけで、720万ドルが費やされたという。
◆ロボット義足でキックオフ
間もなく始まるブラジルW杯、開催国のブラジルとクロアチアの開幕戦で、全身麻痺で義肢を付けている少年がキックオフを務める。