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中国のモバイルゲームが日本進出 ローカライズが重要
2013年 10月 31日9:52 / 提供:人民網日本語版

 中国国内のモバイルゲーム市場はすでに飽和状態にあり、同業界の中小企業のほとんどが過酷な生存環境に身を置いている。これに対し、海外のモバイルゲーム市場はより有利な環境にある。秩序ある競争が確保されており、総合的に質の高い製品が人気を博しやすい。中でも日本は、iOSのアプリ売上高で世界最大規模を誇り、ユーザーが製品の質に対して高い要求を持つため、中国のモバイルゲームが海外で成功できるかどうかの腕試しにはもってこいの場所だ。このほど、「Rabbit Journey - エンドレス旅」というモバイルゲームが日本でリリースされ、24時間以内に有料ランキングで21位、ゲームランキングで6位という好成績を収めた。これは、日本のモバイルゲーム市場という「難関」にチャレンジしたいと思っている中国モバイルゲーム企業にとって、非常に喜ばしいニュースとなった。中国新聞網が伝えた。  

 ▽ローカライズが勝利の秘訣  

 アプリ「Rabbit Journey」の開発業者・凱特楽遊は、同アプリの日本市場での成功について、「ローカライズは言語の面だけではなく、文化的嗜好など様々な要素を適切に結びつける必要がある」と強調、「単独の地域や市場に合わせて商品を開発する、とまではいかないが、日本版の『Rabbit Journey』をリリースするにあたり、ローカライズにはかなり力を入れた」と表明している。  

 「Rabbit Journey」はもともと童話をベースにしたかわいらしいデザインで受容性が高い。これに加え、開発業者はゲーム画面に桜が舞うシーンを付け加えたり、新しいファッションアイテムとして和服を追加。さらに日本人ユーザーの言語に対する要求も重視した。例えば敬語を使うべき場面や、性別・年齢によって異なる言葉遣いなど、日本語の様々な方面について調査と研究を行い、ゲームの中に取り入れて人気につなげた。

 日本のユーザーは同アプリについて、「ウサギが主人公の横スクロールアクションゲームで、とてもかわいらしい」、「操作は簡単で、休日や休憩時間にプレイするのに適している」、「てっきり日本で作られたゲームだと思っていた」などのコメントを寄せた。「Rabbit Journey」は、「何かと排他的」と噂される日本モバイルゲーム市場への進出に無事成功したと言えよう。  

 ▽魅力的だが攻略は難しい日本市場

 日本のモバイルゲーム市場は世界で最も活発な市場の1つだ。AppAnnieの報告書によると、昨年10月の時点で、日本はGooglePlayの世界最大の市場となり、GooglePlayの収益全体の29%を占めた。日本のモバイルゲーム市場は非常に魅力的だが、攻略するのは難しく、これまで非日本製のモバイルゲームが日本市場で人気を博すことは少なかった。その原因は日本人ユーザーが独特の好みを持ち、アニメ?漫画、御姉?ロリータ、恋愛育成ゲーム、さらには過激なゲームなどが好まれるためだ。多くの資源を持たないモバイルゲーム中小企業にとって、海外進出を果たすには日本市場でいかに成功を収めるかが重要な問題となる。輸出されるモバイルゲームの中には、日本を迂回して直接欧米市場への進出を余儀なくされる商品も少なくない。

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