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「我孫子」「丁寧」 中日ネットユーザーが驚く五輪選手の苗字
2012年 8月 9日10:15 / 提供:人民網日本語版

 世界最高レベルのスポーツの祭典である五輪には、非常に多くの選手が世界各国・地域から参加している。驚くような名前の持ち主がたくさんいても驚くには及ばない。開催中のロンドン五輪で陸上競技女子棒高跳びに出場した日本の我孫子智美選手は、「我孫子(中国語で『私の孫』の意味)」という苗字ゆえに、中国のネット上で話題を集めた。中国各紙が伝えた。

 我孫子選手が最初に中国人の間で話題になったのは、2010年広州アジア競技大会女子棒高飛び競技の時だ。この時、中国の李彩霞選手が金メダル、李玲選手が銀メダルに輝いた。しかし、授賞式で注目されたのは、金・銀メダルの栄冠に輝いた両選手ではなく、銅メダルを取った我孫子選手だった。

 会場の電光掲示板に受賞選手の名前が表示された時、会場全体に大きなどよめきが沸き起こった。観客の眼は一斉に、「我孫子智美」という名前に釘付けとなり、その後ひとしきり、「我孫子智美」はネットで人気検索ワードとなった。

 その理由は、「我孫子(あびこ)」という苗字を中国人がそのまま読むと「私の孫」という意味になるためだ。長幼の順序を重んじる中国では、「我孫子」はののしり言葉としても使われ、中国語で「あなたは我孫子だ」というと「オマエは俺の孫だ」と侮辱したことになる。そんな特殊なニュアンスを含んだ言葉なのだ。

 そう考えると、中国人がこの苗字を初めて見聞きしたときに驚くのも無理はない。だが日本には、「我孫子」という名の有名人はたくさんおり、推理小説家として名高い我孫子武丸氏もその中のひとりだ。

 千葉県には、「我孫子市」という地方都市もある。「我孫子」の日本語の読み方は、「あびこ(Abiko)」。日本語の意味はいくつかあるが、「私の孫」という中国語の意味はない。専門家によると、我孫子という地名の由来は、火の神「アビラ・クク」を祀ったところから、という説があるという。これとは別に、先祖を祀る地であることから、ヘブライ語の「Abik(我らの先祖たち)」に由来した地名だという説もある。

 「我孫子」の中国語の意味が日本に伝えられると、今度は日本のネット上でも、日本人がびっくりする中国人の名前が話題になった。例えば、卓球女子シングルスの丁寧選手。「丁寧」は、日本語では、「事の大小に関らず、細かいことに気を配ること。礼儀正しいこと」を意味する。

 日本語には、年長者、先輩、上司、顧客に対する言語表現として、相手に対して敬意を示す「敬語」という言葉があり、ていねい語(漢字表記:丁寧語)とも呼ばれる。

 ある日本人のネットユーザーは「我孫子は確かに珍しい苗字です。外国で誤解されるのも当然といえば当然でしょう。日本にはこのほかにも珍名があります。例えば、『御手洗』という名前を聞くと、思わず笑い出したくなりませんか?じつは、元上司の苗字がこの『御手洗』でした。研修時に、私がトイレに行きたくなるたびに、それを言い出すのが何となくはばかられました」とコメントした。

 

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