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五輪柔道、松本薫が日本待望の金メダル第1号
2012年 7月 31日17:18 / 提供:人民網日本語版

柔

 ロンドン五輪は30日、柔道女子57キロ級・決勝を行い、日本の松本薫選手が、ルーマニアのカプリオリウ選手を破り、日本待望の金メダルを獲得した。中国国営の通信社「中国新聞社」のウェブサイトが報じた。

 試合は、延長戦17秒に、松本選手の足を相手が内側から足を刈る反則があり、松本選手の勝利。今大会の日本勢金メダル第1号となっただけでなく、日本にとって、同階級では56キロ級だった時代を含めて五輪初の「金」となった。

 このニュースに、野田佳彦・総理大臣も、「国民待望の金メダル獲得、おめでとうございます!ここ一番での気合と集中力。鍛え抜かれた心・技・体の充実ぶりは素晴らしかった」との祝いのメッセージを発表した。さらに、「日本選手団の皆さん。日本のお家芸たる柔道での金メダルは、大きな勢いを与えてくれるはず。自分を信じて、力を出し切って下さい」とエールを送った。

 試合後、メディアの取材に応えた松本選手は、「自分だけの金メダルじゃないと、勝った瞬間に思った。48キロ級も、52キロ級も一緒に頑張ってきた選手なので、その選手の分も頑張ろうと思っていた」と喜びを語った。

 松本選手がコメントの中で、48キロ級と52キロ級に特に触れたのにはわけがあった。日本は五輪開幕前、柔道の男女共7階級での金メダル獲得を目標に掲げていたが、前日行われた同2階級ではメダルさえ取れなかったのだ。特に、ワールドマスターズなど最近の国際大会で6回優勝し、金メダルに最も近いと言われていた48キロ級の福見友子選手がオリンピックの重圧からか、4位という残念な結果に終わっていた。福見選手本人も試合後、「一生悔いが残る試合」と落胆を隠せなかった。

 一方、2008年の北京五輪で銅メダルを獲得した、52キロ級の中村美里選手もオリンピックの雰囲気に呑まれてしまった典型的な例だろう。世界柔道選手権で2度優勝した経験があり、「ポスト谷亮子」と期待されていた中村選手は当然優勝候補だったが、なんと一回戦で敗退してしまった。

 そんな悪い流れになっていた日本柔道勢だったが、松本選手が見事金メダルを獲得。取材に対して、「金メダル第1号をとれて本当にうれしい」と興奮。そして試合中から真剣な眼差しをしていた松本選手は表彰台の一番高い所に立った時も、緊張からかずっとブーケをいじっていたが、「君が代」を聞き終わると、一気に笑顔がこぼれた。

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