Home > ニュース > 文化芸能  > 山水画の世界 桂林―シリーズ 中国の絶景
山水画の世界 桂林―シリーズ 中国の絶景
2012年 5月 20日10:15 / 提供:Record Chinaと新華綱日本語

桂

 【新華社北京5月20日】中国の悠久の大地には風光明媚な秘境が多数点在している。大自然が作り出した奇跡の絶景や、人の心を打つような絶景。今回は「桂林」をご紹介する。

 ■この世の仙境 桂林

 詩や絵画のように美しい山水の世界、極楽と見まごう桂林の景色。世界観光機関(UNWTO)からも、“世界で最も美しい都市の一つ”と認められている。桂林は広西チワン族自治区の東北部に位置し、市内を南北に流れる漓江(りこう)沿いに奇岸奇峰が連なる独特な景観が、古来より「桂林の山水は天下一」と高く評価される。

 ■百里の漓江、百里の画廊

 水墨画のような桂林を楽しむには、やはり漓江下りが最高である。世界で最も秀麗な河川の一つであり、その両側には峰々が碧玉のかんざしのように林立している。水面に映った逆さまの山々がぼんやりとかすみ、まるで船が青々とした山の上を通っていくような錯覚がある。青い川に緑の山がくっきりと映る晴れた日の風景や、霧雨がそぼ降るしっとりとした風景など、漓江の景観はさまざまに異なる趣を見せてくれる。

 ■桂林山水のシンボル、象鼻山(しょうびざん)

 象鼻山は桂林市市内で桃花江と漓江が交わる位置にそびえている。まるで巨大な象が鼻を伸ばし、水を飲んでいるような姿に見えるため、その名が付けられた。象の鼻と足の間に、真ん丸く穴を穿(うが)った洞窟がある。洞窟の入り口は水上にあり、まるで満月が水上に浮かでいるかのよう。ゆえに、「水月洞」と呼ばれる。「象山水月」は桂林山水の中でも絶景を誇る。「水底に明月有り、水上に明月浮かぶ、水流れるも月去らず、月去るも水なお流れる」という詩が、ここの素晴らしい景色を描写している。

 ■多彩な民族風情

 桂林の魅力は山水だけではなく、多彩な少数民族の文化が感じられる点にもある。多数の少数民族が集まって住んでおり、チワン族 ミャオ族 ヤオ族 トン族など28の民族が全市人口の8.5%を占め、素朴かつ独特な民俗風情を保っている。たとえば、チワン族の「三月三」歌垣祭り、ヤオ族の盤王節(ばんおうせつ)、ミャオ族の蘆笙節(ろしょうせつ)、トン族の花火の祭りなど、多くの独特な魅力にあふれる祝祭にも遭遇できるかもしれない。