温家宝首相は21日に東京で、上智大学の学生代表と日本の人気歌手グループSMAPのメンバーと面会した。席上、SMAPメンバーは「世界に一つだけの花」を中国語で歌った。温首相は「あなた方の歌声は健全で、楽しく、友好的な息吹に満ちています。あなた方が中国で公演し、日本国民の友好的感情を中国国民に伝えるとともに、中国国民の復興への支持を日本国民に伝えることを歓迎します」と述べた。

　関係筋によると、ＳＭＡＰの中国でのデビュー公演は、9月16日に設定されたという。最近、北京の繁華街で、SMAPのメンバー香取慎吾と中国の人気女優・孫儷が出演した日本の化粧品大手・資生堂の広告を見かける。資生堂主催のPRイベントのテーマソングにも、SMAPの中国デビュー曲「世界に一つだけの花」が起用されている。

人気歌手グループSMAPのメンバーと面会する温家宝首相

　同曲はダブルミリオンを記録した自身のヒットナンバー「世界に一つだけの花」の北京語バージョンで、3月18日からエイベックスより中国で配信されており、この曲の配信による収益の一部は、3月11日に発生した東北関東大震災への義捐金として寄付されたという。

　大地震の影響で、北京入りを見送ったSMAPだが、3月18日から中国の通信大手「中国移動（チャイナ・モバイル）」の12530サービスによる同曲のネット配信が始まった。また、この曲のためにメンバー5人は中国語を猛特訓したそうだ。実は、国民的アイドルとしての、震災支援の動きはこれだけではない。 　

　4月18日スタートのフジテレビ系・月9ドラマ香取慎吾主演の『幸せになろうよ』の主題歌にSMAPの新曲「not　alone　幸せになろうよ」が決まっているが、震災被害を受けて、この曲のCDシングル発売を見送り、着うたなど配信だけでのリリースとなることが決定したそうだ。この話題は中国の多くのサイトで紹介されるほど大きく関心を集めているようだ。 　

（編集：章坤良　写真：新華社・騰訊）