Home > ニュース > 文化芸能  > 映画ドラえもん、中国で上映開始 中日関係の追い風に
映画ドラえもん、中国で上映開始 中日関係の追い風に
2015年 5月 31日14:19 / 提供:チャイナネット

 あの青い太っちょが中国の銀幕に帰って来た。28日、日本のアニメ「STAND BY ME ドラえもん」(以下「ドラえもん」)の上映が中国で始まった。興行収入統計サイト「電影票房」のデータによると、人々の子ども時代の思い出の詰まった「ドラえもん」は初日、2000万元の売り上げを記録した。日本共同通信によると、3年ぶりに中国の映画館で上映される日本映画「ドラえもん」は幅広い年齢層の観客を集める見込みだ。

 日本経済新聞の28日の報道によると、中国の映画館で最後に公開された日本映画は2012年7月の「ウルトラマン」だった。その後、日本政府による釣魚島の「国有化」で、日本映画と中国の銀幕との縁は遠ざかっていた。中日両国の映画界の絶え間ない働きかけによって「ドラえもん」の中国上映が実現した。「中国の子どもにも広く愛されているドラえもんが、日中関係の改善ムードに追い風を吹かしてくれるのではないか」との期待が高まっている。

 「ドラえもん」は昨年8月に日本で公開された。原作の第1話「未来の国からはるばると」から始まり、ドラえもんと主役ののび太の出会いから別れ、再開までを描く心温まるストーリーである。原作でおなじみのジャイアンやしずからももちろん登場する。「ドラえもん」の日本での興行収入は83億8千万円(約4億2千万元)に達し、昨年の邦画興行収入第2位となった。日本の映画サイトでは3.78点(満点5点)の評価を得て、第38回日本アカデミー賞では最優秀アニメーション作品賞を獲得した。中国語版「ドラえもん」の吹き替えには、テレビ版ドラえもんの声優·劉純燕のほか、韓庚や周冬雨らのスターも起用された。

 日本ヤフーによると、「国民的漫画」と言われる高い人気で注目を集めただけでなく、本作はその映像も魅力となった。キャラクター作りだけで1年以上がかけられ、3D技術も導入され、登場人物の喜怒哀楽がリアルに表現されている。毎日新聞の言う通り、原作の複数のエピソードをつなげた本作は原作の昔からの読者の感動を呼ぶだけでなく、新たな観客にもわかりやすいストーリーとなっている。だが「ドラえもん」が日本で上映された際には、「のび太のイメージが悪すぎる」「ストーリーに新鮮味がない」などの批判も上がった。

 日本のネットでは、「ドラえもん」の原作漫画は「何の心配もない子どもの世界」を描いていたものだが、映画版はドラえもんとのび太の友情に焦点を当てたものになっているとの評も見られた。監督の八木竜一と山崎貴は、ドラえもんがのび太と別れるエピソードは、失ったものを大切に思う気持ちを表現したものだとしている。

関連記事