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日本の中国侵略先鋒隊「満州鉄道」の侵略事実の暴露
2014年 5月 6日13:29 / 提供:新華網日本語

 吉林省社会科学院の最新の研究成果が次のように示している。1906年に中国東北地方に設立された「南満州鉄道株式会社」(以下「満州鉄道」という)は、対外的には民営企業と称されているが、実質的には日本が中国で経済侵略を行うための重要な道具だけではなく、旧日本軍の侵略行為のために情報収集を行う特務的職能を負っていた。「満州鉄道」が存在した約40年間に、日本帝国主義によるほとんどの重要な中国侵略行動が「満州鉄道」と関連しており、「満州鉄道」が存在した過程は、日本の帝国主義における中国侵略史の「縮図」と言える。

 「満州鉄道」は日本の中国における最大の殖民機関であり、鉄道交通を本業として、主に石炭、鉄鋼などの戦略資源を略奪し、工商、農林及び移民などの各分野に全方位的に拡大し、高額の殖民利潤を得ていた。「満州鉄道」は表面的には経済行為に従事していたが、実質は中国侵略における非軍装の「先鋒隊」だった。「満州鉄道」の収集した情報は、日本侵略者の決意を強く刺激し、その武力侵略のために十分に下準備をした。

 研究を通じて次のことが明らかになった。「九一八」事変(満州事変)の前に「満州鉄道」総裁の特命を受けた日本政界の元老内田康哉は、事変後に突然、関東軍に移り、「幣原路線」の主要執行者から、軍隊を擁する超硬派に一転した。最終的には、「焦土外交」(国を焦土と化すとも満州を守る)を推進する担い手となった。政府と軍部との間を「奔走」した特殊な官僚、松岡洋右は「七七事変」(盧溝橋事件)前後に、「満州鉄道」総裁を務めていた。「満州鉄道」によって、軍の意向に沿うとともに、鉄道、炭鉱 調査の三大重点を強調した組織改革を実現し、その時期から「満州鉄道」は侵略戦争に全力で貢献する快速鉄道となった。

 さらに、研究から次の内容が示された。1944年に、「満州鉄道」は実際に巨大な「国の中の国」になった。従業員数は50万人に達し、うち20万人の日本人移住者と万人以上の日本の退役軍人だった。彼らには家族と子供がいたため、学校、病院などの設備が必要となり、またこれによって絶えず拡張し続けた。

 説明によると、旧日本軍が投降する前に、「満州鉄道」に関係する大量の資料が廃棄された。「731部隊」の炊事夫を担当した中国人の陳貴さんは次のように語った。「731部隊」で従来の火葬炉(死体を焼却するもの)は当時、書類の焼却に使われていた。その期間に、戦時中の旧日本軍の多数の軍務機密が焼却され、焼却作業は監督専務が設置され、その報告も義務付けられた。書類廃棄作業は1週間余りも続いた。いずれにしても、この「20世紀初頭頃の世界最大の情報文献資料庫」は、依然として大量の資料書類と調査報告書を保存しており、日本帝国主義の中国侵略における確固とした証拠になる。

 専門家は「満州鉄道」は、帝国主義による殖民侵略行為の世界的な典型例だと指摘する。帝国主義侵略時代は過去の出来事だが、我々はより多くの歴史資料を基に、「満州鉄道」の特殊な地位と役割を見直し、解読する必要がある。それによって、歴史を全面的に再現し、日本の右翼勢力が歴史を否認することに関する言動に反論するために十分な史実と依拠を提供することが求められる。

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