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外国人の中国に対するイメージ
2014年 4月 2日13:46 / 提供:人民網日本語版

 近年、中国は国際外交の舞台に度々登場するようになり、外国人の中国の外交に対するイメージも変化している。解放日報が報じた。  

 米デューク大学の教授と上海交通大学人文芸術研究院の院長を兼任する劉康氏率いるチームはここ数年、外国人の中国に対するイメージを課題に研究を進めている。  

 2009年、同研究院は共産党上海市委員会の宣伝部と共に、「国家イメージと都市文化改革戦略研究基地」を立ち上げ、▽世界の中国に対するイメージの実証調査▽世界メディアの中国に対するイメージ分析▽中国海外記者調査---という3つの調査を開始した。うち、米国やアジア、ラテンアメリカにおける「世界の中国に対するイメージの実証調査」が既に完了している。

 中国に対するイメージ

 劉氏は随時調査を実施し、そのたびに結果を発表しているが、前回の調査から3年後に再び同じ地域で調査を実施したところ、意外な変化を発見したという。その結果はまだ発表されていないが、劉氏によると、「外国人の中国に対する好感度は上がっている」という。  

 まず、08年に北京オリンピックが開催されてからわずか2年後の10年、劉氏のチームは米国で調査を実施した。同年、米国では中間選挙が行われたことを背景に、メディアは中国に対して敵対的な態度を取っていた。しかし、米国国民の中国に対するイメージは決して悪くなかった。  

 同調査では、国際関係の面で、米国人の42%が中国を「同盟国」と見なし、中国を「敵」と見なしていたのはわずか27.3%だった。「中立」の立場も29.6%いた。  

 また、米国人の60.8%が「中国は世界政治の中で影響力を持っている」、77%が「中国が世界に与える影響は今後10年でさらに大きくなる」と感じていたほか、54.9%が「中米関係における、中国政府のやり方は正しい」と答えた。しかし、5分の3が「中国は世界において大きな影響力を持つ重要な立場にある」と答えた一方で、3分の2が「中国はまだ大国として国際的職責を担う準備ができていない」との見方を示した。そのほか、米国国民の多くが中米関係に注目しており、両国には多くの共通利益があると考えていた。中米貿易が中断した場合、その経済的損害は中国より米国のほうが大きいと答えた人は59.3%に上った。  

 中国の政治や経済に関して、米国人は理解を深めており、中国の経済発展には揃って肯定的な見方を示している。例えば、米国人の55%が、「中国には国民の必要を満たす政治制度がある」と答えた。一方、中立の立場は17.8%で、否定的な立場は25.5%だった。また、64.3%が「中国の経済は世界的競争力を備えている」との見方を示した。

 一方、米国人の中国文化に対する見方は、期待しているほど好感的なものではなかった。例えば、「中国で流行している文化に魅力がある」との回答は30%に満たず、「中国には長い歴史を誇る伝統文化が豊富にある」との回答も約40%にとどまった。  

 アジアの日本、韓国、モンゴル、フィリピン、台湾、タイ、インドネシア、シンガポール、ベトナム、カンボジア、マレーシア、中国の12カ国?地域では10-12年に調査が実施された。  

 同調査の結果のうち、特に注目すべきは、中国と米国の影響力、および影響力に対するプラスイメージ、マイナスイメージが、地域によって大きく異なっている点だ。  

 「アジアで最も影響力を持つ国は?」という質問に対して、中国の隣国である北東アジア諸国では、回答者の60.9%が「中国」と答え、「米国」の24.6%を大きく上回った。しかし、中国の影響力に関しては、マイナスイメージが普遍的だった。一方、東南アジア諸国では、46.6%が「米国」と答え、「中国」の33.8%を上回った。しかし、中国の影響力に関しては、プラスイメージが普遍的だった。  

 12年にラテンアメリカの24カ国で実施された調査によると、中国に対するプラスイメージが米国を上回るなど、同地域の人々は中国に対して好印象を抱いていることが分かった。例えば、同地域で最も影響力を持つ国に関して、50.3%が「米国」と答え、次に多かったのが「中国」で25.1%。今後10年の間に、その差は米国39.1%、中国30.9%にまで縮まると見られている。また、回答者の70.6%が中国の影響力に対してプラスイメージを抱いており、米国の63.9%より6.7%高かった。同地域の回答者の中国の自国に対する影響力評価は、平均65.8ポイント(0-100ポイント)だった。  

 ラテンアメリカにおいては、中国の発展のスタイルに対する好感度も、米国に次いで高かった。また、中国企業の同地域に対する経済的貢献に対してもプラス評価を下したほか、中国企業の自国経済に対する貢献に対しても平均56.6%がプラス評価を下した。  

 同調査結果は、外国人の中国に対するイメージのアウトラインと言えるだろう。

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