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日韓両国の「七夕」事情
2013年 8月 12日16:43 / 提供:人民網日本語版

○日本:「ロマンチックな伝説」は影薄く

 日本の「七夕」は、中国の七夕をルーツとしており、「乞巧(手先の器用さ)」の風習・習慣が引き継がれ、一般庶民にとって大切な伝統的祝日となっている。七夕はもともと、陰暦7月7日にお祝いされていたが、明治維新以降、日本では旧暦の使用が廃止され、太陽暦の7月7日となった。

 日本での七夕は、「愛情」に関する願い事は行われず、女の子が七夕に手先が器用になるように祈る。毎年、七夕が近づくと、大人も子供も色とりどりの短冊に自分の願い事や詩歌を書き、紙の飾りと一緒に庭先にある笹に吊るす。この風習は江戸時代に始まった。七夕が近づくと、日本全国では、街のあちこちに七夕の笹が登場する。店の夏服販売コーナーやスーパーのレジ前にも、七夕の笹が飾られる。大型七夕イベントの会場では、(願い事を書いた短冊を掛けることから始まった)笹飾りコンテストも催され、現地の幼稚園・小学校など学校団体や企業が、それぞれのオリジナル笹飾りを作って出品する。審査後、最も特色ある笹飾りがいくつか選ばれて展示される。

 また、日本の夏は、全国各地で「七夕祭り」が開催される。人々が伝統的な服装を身にまとい、歌い踊り、太鼓を打ち鳴らす。「短冊」がヒラヒラト舞う街は、見物に来た大人と子供でぎっしり埋まる。この「七夕祭り」と一緒に、夏季花火大会が催されるケースも多い。

○韓国:「飲食を重んじる」お祭り

 韓国人文学者・崔南善氏の著書「朝鮮常識」において、「七夕はもともと中国の風習だが、その後韓国に伝来した。高麗第31代王の恭愍(コンミン)王は、モンゴル人の王妃とともに、牽牛星と織女星を祀り、その日に役人たちに俸禄を配った」と記載されている。

 韓国の「七夕」で最も特徴的な風習は、織女星を祀り、「自分も織女と同じような器用な手先を持って、手芸や裁縫が上手になりますように」と願うことだ。女性達は七夕の朝、メロンやキュウリなどのフルーツ・野菜をテーブルに置いて頭を下げ、手先が器用になるよう祈願する。韓国の七夕におけるもう一つの重要な風習は「祭祀」で、家庭内での祭祀と集まって行う祭祀との2パターンが行われる。韓国の女性たちは、祭壇に清らかな井戸水を供える。祭祀の対象は、もはや牽牛星と織女星ではなく、親しい身内や友人の平和を願う。七夕に豊作を祈願するお祭りを行う地方もある。

 韓国の七夕では、飲食が大変重んじられる。伝統的な七夕の食べ物は、麺、小麦粉で作った煎餅、蒸しケーキなど。

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