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世界教育システムトップ40発表 中国がランク外に
2012年 11月 29日10:04 / 提供:人民網日本語版

 英国放送協会(BBC)の27日の報道によると、ロンドンに本部を置く出版社「ピアソン PLC」はこのほど、世界の教育システムトップ40を発表。フィンランドがトップで、以下韓国、香港と続いた。一方、中国大陸部はランキング外となった。人民日報系の国際情報紙「環球時報」が報じた。  

 BBCの報道によると、同調査は英経済誌「エコノミスト」が「ピアソン PLC」の委託を受け実施した。同ランキングは世界各国?地域の数字や科学、読み書きの能力などのテスト結果、大学に通っている人の人数や2006年から2010年までの卒業率などを含む教育システムに対する評価に基づいてまとめられた。「ピアソン PLC」のマイケル・バーバー首席教育顧問は「良い教育システムを誇る国は教師が高い地位にあり、教育文化を有する」と指摘している。

 同ランキングでは、トップのフィンランドに続き、韓国、香港、日本、シンガポールとアジア各国?地域が名を連ねた。英国は6位。一方、米国は17位、ドイツは15位だった。同ランキングでワースト3だったのはメキシコ、ブラジル、インドネシア。

 同ランキングに添付されている報告は、「アジアのいくつかの国や地域がランキング入りしていることは、教育を非常に重視していることや親の期待が高いことを示している。これらの家庭がほかの国へ移住しても、それは重要な要素となり続ける」と指摘。「トップ2のフィンランドと韓国にはさまざまな分野で相違が存在するものの、教育の重要性に対する社会の信念や高い道徳目的という点では一致している」とし、「資質の高い教師の重要性」を強調している。  

 同調査結果に関して、厦門(アモイ)大学人文学院の周寧?院長は取材に対して、「中国がランキング外となったからといって、中国の教育システムに問題があるというわけではなく、評価基準が異なるだけ」と強調。ただ「我々が改めて考えるべき価値があるものも確かにある」とし、「例えば、中国も教育には巨額の投資をし、優秀な学生を育成してきた。しかし、多くの人が海外で教育を受けている。つまり、中国が投資し、西洋諸国がその恩恵に与っているということ」と指摘。「実際には、中国は近年、教育システムという問題を改めて考え直している。例えば、一部の大学は、校舎や寮を建設することや在籍する学生の数などの指標ばかりに注目を向けている。そのほか、中国の大学教師の収入水準は米国と比べてもそれほど差はないが、ここ10年の間に、大学教師が社会でそれほど尊ばれなくなっており、この問題が学術腐敗や知識?道徳の低下を生んでいる」と語った。

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