中国共産党中央組織部の「中央人材工作協調チーム」によると、政府の認可を受け、同部、人力資源社会保障部など11部?委員会はこのほど、「国家ハイレベル人材特別支援計画」を共同で発表した。今後10年間で、中国国内の自然科学やプロジェクト技術、哲学社会科学などの分野で傑出した人材、リーダー型人材など約1万人を選抜し、特別支援を実施する。「人民日報」が報じた。 　

　同グループ弁公室（事務所）の責任者によると、「同計画は政府が中国国内外の人材資源を総括することに着目し、ハイレベルのサポートを突出させ、中国の人材チーム建設を全面的に推進する一大人材プロジェクト。2008年以来、国際的な金融危機がもたらした人材招聘(しょうへい)のチャンスをつかむため、政府は海外のハイレベル人材を招聘する計画『千人計画』を先行して実施。海外で活躍する中国人人材の帰国ブームが起きた。また、『千人計画』を実施すると同時に、政府はさらに中国国内のハイレベル人材育成?支援計画を深く研究し、制定?実施時期を見定めてきた。そして今年7月、全国科学技術イノベーション大会でイノベーション型国家に対する新たな計画が発表されて以降、同部は関連部門と即座に『国家特別支援計画』を発表。同計画と『千人計画』を並行して実施、推進し、中国国内のハイレベルイノベーション?起業人材に特別なサポートを重点的に提供する」。

　同計画では、ハイレベルのサポートと段階的な配置という考えを中心に、▽傑出した人材▽リーダー型人材▽傑出した若い人材--の3つの層に分けて7種の人材を重点的にサポート。「傑出した人材」のサポートでは、世界でも最先端の科学技術を有する人材や科学研究において重大な発見をした人材、世界レベルの科学者になれる潜在能力を備えた人材など、100人の人材をサポートする計画。一方、「リーダー型人材」のサポートでは、中国の科学技術発展や産業発展の分野で切に必要とされている、科学技術イノベーションや科学技術の分野での起業、哲学社会科学などの「リーダー型人材」を含む教学の著名人、04年に政府が実施した人材計画「百千万人材プロジェク」の「リーダー型人材」などを含むイノベーション?起業人材8000人をサポートする計画。「傑出した若い人材」のサポートでは、35歳以下で、特に優秀な科学研究や技術イノベーションの潜在能力を有している人材や科学研究事業においてイノベーションの将来性がある人材など、2000人をサポートする計画。

　関連の部門の現存のサポートをベースに、政府は今後、計画に入選した人材に対して「千人計画?の専門家とほぼ同等の「重点サポート経費」を提供し、さらに「国家特別支援人材」の称号を授与する。「重点支持経費」は主に、入選者が自分で選択した分野の研究や人材育成、チームの構築などに用いられる。また、同計画では関連の部門や人材を雇用している企業に対して、科学研究の管理や事業のプラットホーム、人事制度、審査?評価、激励?保障などの分野で、入選者のための付属対策を制定?実施し、育成サポートに一層力を入れるよう求めている。

　同計画の対象となる人材の人選は今後、段階的に実施される。うち、「傑出した若い人材」の第1陣の人選は間もなく完了する見込み。また、「傑出した人材」と「リーダー型人材」の人選も前期業務がすでに実施されており、その他の各種人材の人材業務も年末には実質的な成果が得られる見込み。