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海外高級人材、帰国後の創業を希望
2012年 7月 11日10:06 / 提供:人民網日本語版

 8日に開幕した「蘇州国際エリート創業ウィーク」において、中国人力資源社会保障部の楊志明副部長は、「昨年招聘した海外の高級人材は16万8000人に達し、前年比で38%増加した」と発表した。このデータは、海外留学経験者による帰国後のイノベーション・創業がブームとなっていることを示している。中国新聞社が伝えた。

 楊副部長は、「海外留学から帰国し創業した中国人は、現在までで80万人以上に達した」と述べた。

 清華大学OB、儒豹公司の創始者の韓松氏は、「11人の学友が米国のシリコンバレーにいたが、その内の7人が帰国し創業した」と語った。清華大学の企業家協会の創立当初、会員の全員がシリコンバレーで勤務していた。同協会の会員数は現在約200人に達しており、その多くが帰国した。韓氏は、「当社は昨年に初めて黒字を計上し、売上が1億元(約12億5000万元)を突破した。当社はすでに、中国大陸部のスマートフォンサービスを手がける3大企業の一つとなった」と述べた。

 先駆者の成功により、後発者の帰国イノベーション・創業に対する自信が深まっている。8日に開幕した「蘇州国際エリート創業ウィーク」は、海外から2000人以上の高級人材を集め(博士は72.4%、修士は25.9%)、イノベーション・創業プロジェクトが計2132件もたらされた。

 米国から駆けつけた、医薬品の開発を手がける瓊功氏は、「この場で提携先を見つけたい。今回は視察が主な目的で、多くの科学者と産業界のエリートが後ろに控えている。彼らは中国でのチャンスに期待している。中国という市場は巨大で、魅力的だ」と語った。

 海外留学と海外での就職は、かつて多くの中国人にとっての夢であった。しかし現在はこの状況が一変し、帰国者は「中国国内の高度経済成長による恩恵を逃してはならない」という考えで一致している。

 中国は現在、モデルチェンジとアップグレードによる発展のボトルネックの解消が急務であり、これには多くの高級人材によるサポートが必要だ。長江デルタ、珠江デルタ、環渤海の発達した経済区、および中国中西部地区は、海外の高級人材を招聘し、経済のモデルチェンジとアップグレードを重要業務としている。

 「人材は生産力である」これは中国において、単なるスローガンではなくなった。楊副部長は、「留学者の帰国後の創業を促すため、中国人力資源社会保障部、中国共産党中央組織部等の部門は、留学者による優秀な科学技術活動に対する資金援助、帰国創業の支援、国家に対する貢献を促す計画等、関連政策を実施している」と語った。

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