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日本の漢字フォントが多彩な理由
2012年 6月 5日15:13 / 提供:人民網日本語版

 日本のフォントメーカーは、漢字のほか、ひらがな・カタカナ、数字、外国語など各種のフォントを開発している。フォント製造販売の最大手・株式会社モリサワの担当者によると、日本でフォント開発に携わっている企業は、大手19社以外にも、中小企業や自営業者もあるという。人民日報が伝えた。

 日本のフォントデザインが著しく発達した要因として、専門家は、次の2点を挙げている。(1)関連法律法規が完備され、知的財産権が厳格に保護されていること。日本の「著作権法」と「不当競争防止法」には、フォントメーカーが生産する製品を保護する規定が盛り込まれている。「著作権法」において、フォントは、ソフトウェアプログラムの一種として保護されている(2)日本では、広告デザイナーなどのクライアントがフォントに求める要求が極めて厳しい-----。

 大日本スクリーン製造株式会社の三橋氏は、「広告デザイナーなどのクライアントは、細部を大変重視し、フォントの微妙な違いに対する要求が極めて高い。一つ一つの広告に応じて異なるスタイルのフォントを選ぶ。フォントメーカー各社は、クライアントが出してくる「厳しい注文」に対応するため、のんびりなどしていられない。日本では、フォントが広範囲に使用されており、PR用パンフレット、名刺印刷、広告デザイン、新聞・書籍などの印刷出版、映画、テレビ字幕、政府各部門・企業の文書デザインから生活の各分野までをカバーしている。三橋氏は、「文字を使うところならどこでも、フォントが必要だ」と指摘した。

 日本では現在、2つの主なフォント販売ルートがある。一つは普通のパソコンソフトと同じく、家電販売店の店頭に並べられて販売される。もう一つは取引先企業と契約を交わし、直接販売するというものだ。モリサワは、新システム「MORISAWA PASSPORT」を開発した。この新製品には、同社の「モリサワフォント」484書体、大日本スクリーン製造の「ヒラギノフォント」77書体、株式会社タイムバンクの「タイムバンクフォント」30書体が収録されている。購入したユーザは、収録フォントを全て使用することができる。このシステムは、日本フォント市場での販売促進に大きな役割を果たした。

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