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旧日本軍の軍刀、ハルビンの露店で呼び売り
2011年 11月 15日8:42 / 提供:「人民網日本語版」

 中国黒龍江省ハルビン市に住む曹徳明さんは、市内の古い露店で、旧日本軍の軍刀を「掘り出した」。この類の軍刀が所蔵品として売買されていることに、曹さんはやや違和感を覚えるという。ハルビン新聞網が伝えた。

 曹さんの自宅には、サビ状の斑点が多く付着した旧日本軍の軍刀が置かれていた。重さ約1500グラム、鞘は銅製で黄土色、長さは約90センチメートル、柄の両側にはそれぞれ、「昭和」と「山本一郎」の文字が鋳造されていた。鞘の両サイドには、「武運長久」、「天皇昭和XX年」と大きな楷書体の文字が並んでいる。軍刀の長さは約70センチメートル、刀は今でも極めて鋭く、上部には日本の国旗、つばの部分には桜の花の彫刻があしらわれていた。

 曹さんは、よく骨董品市場をぶらぶらする。この軍刀は、十数日前に市内道外区の大通りにある骨董品を売る露店で見つけ、露店を営んでいた中年の男性から買ったという。 「この軍刀が本物かどうかは今でも分かりません。しかし、このような物を所蔵品として露店で公然と呼び売りをすること自体、歴史に対する冒涜(ぼうとく)ではないでしょうか」と曹さんは感想を漏らした。

 靖宇大街にある骨董品市場の多くの露店には、長刀・短刀など各種の旧日本軍の軍刀が並んでいた。売値は、数百元から数千元(約数千円から数万円)までさまざまだ。ある若い女性が営む露店には、大きなものから小さなものまで7、8本の日本軍刀が並べられている。この女性は「これらの刀はすべて、骨董品の収集が趣味だった祖父が集めたものです。祖父が体調を崩し、お金が必要になりました。私たちにとってはこのような骨董品など不要なので、全て売り払うことにしました」と話した。道外区の骨董品市場の露店関係者によると、「東洋の刀」は毎日何本も売れているという。