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成人の最も良い睡眠時間は6時間の30分 、午後10時就寝が最も科学的
2008年 3月 21日16:12 / 提供:

  21日は「世界睡眠デー」である。上海市中医病院副院長、上海市中医病院中医睡眠疾病研究所所長である徐建教授は20日、20歳以上の成人のベストの睡眠時間が6時間30分であるとの最新研究を発表した。これらの研究結果は人体生物時計原理によって導き出されたものであり、神経内分泌組織の成長ホルモン・体内臓器のたんぱく質合成配分・日中の心情変化・習慣飲食構成などの総合要素によって確定される。

  徐建教授は、睡眠は人間の健康上において呼吸と鼓動と同様に重要な働きであり、成人の場合は日々6時間30分の睡眠が一番効果的である。大脳に充分な休息を与えることで、日中の精神状態をベストにすることができる他、身体機能の衰退を遅くする効果があり、身心の健康に最も有利なのである。だが、すべての成人者が6時間30分の睡眠目標に達しているわけではなく、未だ多くの人が不眠症に苦悩している。

  上海市中医病院中医睡眠疾病研究所は20日、昨年の不眠症患者2421人の診断結果を対象とした調査結果を発表し、その中で女性の不眠症患者の増加が目立ち全体の約60%で、うち31〜50歳の人が40.4%を占める結果となり、これは3年前に比べ6%もの増加である。また調査の中で特に幹部・経理・管理職においての不眠症患者が多いことが明らかとなった。

  徐教授は、人々は社会の「中枢勢力」であり、慌しい日常生活、職場でのストレス、不規則な生活習慣が不眠症患者を増加させる原因である。また多くの若いサラリーマンの間で不規則な生活があり、徹夜の習慣が生物時計を乱しているため不眠症になりやすくなっていると述べた。

  この他にも徐教授は、体内睡眠物質の分泌を促すベストな時間帯が夜の10時前後であると強調した。また研究で徐波睡眠(slow-wave sleep)がベストの睡眠状態であり、徐波睡眠が多く見られるのが夜の10時前後であることが発見され、0時以降のノンレム睡眠時を逃してしまうと、疲労・不安定な睡眠・睡眠の質量低下といった症状を引き起こしやすくなり、不眠症を招く原因となることが明らかになった。

(実習編集:呉 恵伊)