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日本の大学生が京劇を学ぶ、中国文化に接するきっかけに
2014年 11月 8日19:05 / 提供:

  明治大学で1日、京劇の練習をする斬新な講座が開かれた。日本の大学生は色鮮やかな衣装を着用し、京劇の隈取りで颯爽と登場した。舞台を駆け回り、見得を切り、刀を振って槍を突く。本物さながらで、少しも手抜きは見られなかった。

  在日中国人、京劇の「老生」(老人に扮する俳優)の経験を持つ魯大鳴さんが明治大学で京劇の科目を担当してから、今年で10年目になる。京劇は法学部の科目で、前期は京劇の基礎的な知識を紹介し、後期は学生に演技を体験させる。

  法学部二年生の角田奈緒子さんは、友人に推薦され京劇の科目を選択した。彼女は身振り手振りを加えて、「一番難しいのは手の高さを維持することで、頑張ってもすぐに手が下がってしまいます」と記者に紹介した。三年生の東昌志さんは、「自分で踊れる科目は珍しく、興味深いです」と笑いながら言った。

  魯さんは生徒のために、中国の特色あふれる京劇のメイクを披露した。三年生の藤明琢也さんは恥ずかしそうに、「男なのに、これほど濃いメイクをするのは恥ずかしいです。ただメイクを終えるとまるで人が変わったようで、舞台でもう一人の自分を大胆に演じることができます」と話した。化粧を得意とする日本の女子大生も、「目が大きく見え、力強く、とても美しいです」と感嘆を漏らした。

  学生のほとんどが、京劇に初めて接する。藤明琢也さんは記者に対して、「科目を選択するまで京劇について聞いたこともありませんでした。ただ京劇を選択してからは、京劇だけではなく、中国に関する報道に興味を持てるようになりました」と述べた。ある2名の男子は休み中に中国を旅行する計画を立てており、北京で本場の京劇を見たいと話している。

  魯さんは記者に対して、「日本の大学生は日本社会の未来を担っています。生徒が京劇をきっかけに、中国文化を理解し、親しみを覚えられれば何よりです。授業の成果は、20 30年後にならなければ分からないかもしれませんが、誰かが『京劇を学んだことがある、京劇を知っている』と言ってくれれば、私も報われる思いがします」と語った。

  魯さんは1987年に訪日してから、妻と共に日本で京劇文化を広めるため努力を続けている。魯さんは、「長年の教育により、日本人に分かりやすく京劇を理解してもらう方法を知りました。これは私にとっても勉強になりました。中国の伝統文化の対外的な宣伝はまだまだ不十分ですが、これから日本で京劇を大々的に広めることができれば幸いです」と述べた。

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   魯先生にメイクをしてもらう前に、自らストレッチに励む生徒たち。

  魯先生が男子生徒に、凛々しいメイクを施す。

  生徒が切磋琢磨し合い、見得を切る練習をする。

  魯先生が女子生徒に槍の使い方を伝授。生徒たちもなかなか様になっている。

  生徒たちが魯先生と足技を練習。

  女子生徒が京劇の基礎練習に励む。

  京劇の練習をしたことのない男子生徒が、足技を必死に練習。

  日本の生徒が魯先生を真似てポーズを決める、颯爽とした様子。

  (写真/新華社 文/チャイナネット)  

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