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タイ代理母騒動、日本の代理出産事情は?現時点では「原則禁止」
2014年 8月 14日13:00 / 提供:人民網日本語版

  タイの地元メディアの報道によると、代理出産で13人の子を生ませたとみられる日本人男性に関し、タイ警察は、この男性の子を妊娠中の代理母がさらにもう1人いることを明らかにした。現在、13人の乳幼児のうち9人が警察に保護されている。また別の地元メディアによると、この男性は昨年から今年までに、4人の乳幼児をカンボジアに連れて行ったという。この件についてタイ警察は取材に応え、「DNA鑑定により9人の乳幼児は同じ父親であることが判明したが、この日本人男性が父親かどうかは確認できていない」と述べた。男性はこの件が明るみになった後、タイを出てマカオに向かったとされる。タイ警察当局と男性のタイ人代理人は、男性が近くタイを訪問して事情を説明する方向で調整しているという。京華時報が伝えた。

  この日本人男性のタイ人代理人は、「男性は子供の父親である。資産家だが子供がいない男性は、ビジネスや資産の相続人を得るために、代理出産を行った」と語っている。

  日本は「不妊治療」大国だ。「生殖補助医療」とも呼ばれるこの治療を通して国内で生まれてくる子供は毎年3万2000人に達する。生まれてくる新生児30人のうち少なくとも1人は生殖補助医療によって生まれているということだ。技術の進歩にともない、日本以外の国で、妻以外の女性の子宮を借りて子供を生む「代理出産」を依頼する例も出てきている。日本では原則的に代理出産は禁止されているが、自民党プロジェクトチーム(PT)はすでに代理出産を条件付きで認める法案をまとめた。この法案は2014年の秋の臨時国会に提出し、2015年の成立を目指している。

  日本産科婦人科学会は、学会規則の中で、「代理出産の実施は原則禁止」としているが、一部私立病院で施行してきた代理出産のケースを報告している。また内閣官房参与の慶応大学の吉村泰典名誉教授も、「妊娠や出産のリスクを他人に負わせていいのかという議論はあるが、代理出産で実際に子が生まれており法的な枠組みが必要になっている」と語っている。

  代理出産の施行を認める場合に最もデリケートな問題となるのが、親子関係をどのように規定するかということだ。自民党プロジェクトチームは代理出産で生まれた子は民法における今後の課題とした。一方、日本学術会議は子を生んだ代理母を母親と定める案を提出している。しかし、不妊治療を受ける人を支援するNPO法人Fineの松本亜樹子理事長はこれについて、「どうしても子供が欲しいからと代理出産を選択したのに、産んだ女性が子の母親となり、自分たちは養母にしかなれないというのは、受け入れがたいのではないか」と疑問を投げかける。

  日本国内では卵子提供の実施例はほとんどないが、米国で卵子提供を受けるケースが非常に多い。ある医師は、「数十万円で日本人留学生から卵子を買い取るビジネスが盛んになっている」と打ち明ける。自民党プロジェクトチームのチーム長で参院議員の古川俊冶氏は、「日本国内でも卵子提供を可能にさせたい」と、卵子提供容認の法案成立を目指していることを明らかにした。

  また日本国内では非配偶者間人工授精(AID)で生まれてきた子が計約1万5000人にいる。それにともない子が遺伝学上の父親を知る権利があるかどうかという問題が表面化してきた。AIDで生まれてきた横浜市の医師、加藤英明さんは当時治療を行った慶応大病院に精子提供者の情報を求めたが拒否され、議論を生んだ。

  人民網日本語版

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