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上海自由貿易試験区に並行輸入車導入へ
2014年 4月 10日13:27 / 提供:新華社

 上海自由貿易試験区の発足をきっかけに、「並行輸入車」の話題も蒸し返されてる。中国(上海)自由貿易試験区の並行輸入車の験的導入に関する案」という文書が打ち出された。業界筋は、「意見募集中で、関連当局の承認が必要だが、案の内容からすると承認される公算が大きい」と見ている。

 上海自由貿易試験区の並行輸入車の試験的導入が順調に運ぶと、上海で輸入車の価格がさらに下落する見込みだ。中国に自由貿易試験区が多く立ち上げられることで、その効果はさらに拡大し、輸入車の価格設定体制も変化する。

 いわゆる「並行輸入品」は、総代理店以外の輸入業者が国内の授権された販売ルートと「並行して」原産地から輸入した商品で、通常は市場販売価格より低めだ。

 上海外高橋自動車取引市場を基に、自由貿易試験区輸入車取引センターを立ち上げ、代理店管理、アフターサービス確保、消費者権益保障、部品供給、総合的サービス管理などを担う。

 上海外高橋自動車取引市場にある約20社の輸入車代理に携わる企業は、「試験場」の第一陣になる。そして、上海のブランド4S店(新車販売、アフターサービス、部品供給、顧客情報の4つの機能をもつ販売店)など自動車販売経営免許をもつ企業、海外から自動車を輸入するルート、輸入車販売ルートをもつ企業も、取引センターに進出して、並行輸入車業務を展開することができる。

 自由貿易試験区取引センターで販売される自動車は、4S店で購入される自動車と同じアフターサービスを提供される。取引センターはアフターサービス保障システムの整備を担う。現状の企業20社のアフターサービス資源を活用するとともに、地元の4S店と連携して、並行輸入車の保守修理範囲を拡大する方針だ。

 「案が成立すれば、メリットは言うまでもない。4S店の売上高利益を高める。一方、並行輸入車の販売を規則化させ、価格を抑制するとともにアフターサービスを保障して、消費者も着実に利益を得る」と、自動車業の張志勇アナリストは語った。中国国内の総代理店の利幅が抑制される面もある。流通部門の波及効果により、関連サプライチェーンの利益は多少影響を受ける。

 現在の4S店の輸入車価格より、並行輸入車の市場販売価格は約15%低くなる。BMWX5xDrive35iは、希望価格が92万8000元で、並行輸入車の場合、約76万元になる。