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上海が空気清浄機の性能を調査、シャープやパナが虚偽宣伝
2013年 12月 10日10:35 / 提供:人民網日本語版

 上海市質量技術監督局(以下、同局)はこのほど、空気清浄機の品質安全リスクに関するモニタリングを実施した。上海の生産・流通領域から20ロットのサンプルを抽出し、上海市地方基準「DB31/622-2012 空気清浄機エネルギー効率限定値およびエネルギー効率等級」に基づき、製品の適用面積・待機電力・エネルギー効率比・エネルギー効率等級について検査した。検査結果によると、シャープ、パナソニック、格力電器などの7ロットの製品は適用面積を表示しておらず、フィリップス、亜都、ダイキンなどの9ロットの実測値は表示されている適用面積を満たさなかった。亜都の1ロットの製品の実測面積は、表示されている面積の半分にも満たなかった。光明網の科技チャンネルが伝えた。

 同局は、「『GB 4706.45-2008 家庭用および類似する用途の電化製品の安全 空気清浄機の特殊要求』、『GB 21551.3-2010 家庭用および類似する用途の電化製品の抗菌・除菌・浄化性能 空気清浄機の特殊要求』、『GB/T 18801-2008 空気清浄機』などの国家基準は、空気清浄機の電力、リーク電流、衛生・安全性、空気清浄量(固体汚染物)、清浄性能(固体汚染物)、騒音などの技術要求を規定しているが、適用面積やエネルギー効率等級などについては強制的な規定が存在しない。一部の企業は基準の不備を利用し、製品の性能を事実通りに宣伝しておらず、消費者の誤解を招いている」と指摘した。

 同局は検査結果に基づき、関連する生産メーカーに対して、品質管理の強化、事実に基づく表記、適用面積の宣伝の規範化、上海市地方基準「DB31/622-2012 空気清浄機エネルギー効率限定値およびエネルギー効率等級」を順守するよう求めた。また消費者に対して、大型売り場・家電販売店・ブランド専売店、主流ECサイトなどの正規ルートからの購入を促した。購入の際には、販売者に対してCMA認証を持つ第3者の検査報告の提供を求め、適用面積やCADR(クリーンエア供給率の国際基準)を調べるべきだ。適用面積を表示していない空気清浄機については、製品のCADRに基づき計算が可能だ(適用面積=CADR×0.1)。

 記者が検査結果を調べたところ、シャープ、艾美特、パナソニック、格力電器を含む有名ブランドが適用面積を表示しておらず、消費者の誤解を招きやすいという問題が存在した。フィリップスや亜都などのブランドの実測値は、表示されている適用面積を満たしておらず、虚偽の宣伝の問題が存在している。そのうち亜都の1ロットの製品は、適用面積の実測値が表示されている面積の半分にも満たなかった。

 中国大陸部の空気清浄機の市場規模は、2015年に750億元に達する見通しだ。各地で煙霧が多発しており、空気清浄機市場の繁栄を促している。しかし市場の競争は不十分で、価格が不当に引き上げられており、基準に不備が存在する。これらの問題が、産業の健全な発展を制約している。

 中国電子商会副秘書長の陸刃波氏は、「空気清浄機は高ければ良いというわけではない。消費者は自分の実際の需要に基づき、製品を選ぶべきだ」と指摘した。家電業界専門家の劉歩塵氏は昨日、「空気清浄機は徐々に大きな市場に発展するだろう。関連部門は関連基準を早期制定するべきだ。消費者は購入前に関連部門の公式サイトを閲覧し、自分に適した製品を調べると良いだろう。こうすることで効果が保証され、無駄な出費を防ぐこともできる」と提案した。(編集YF)