中日国交正常化40周年記念にあたる2012年新年、中国書道の聖人と呼ばれた王義之の第55代の孫である王徳水氏と東京から来たアルバックスの呂娟会長らが上海に近い100年以上歴史のある江蘇省蘇州昆劇院を訪ねた。
同院の蔡少華院長は、蘇州昆劇院で「今年10月、日本で中日版昆劇『牡丹亭』の公演を再開する」と明らかにし、「日本の坂東玉三郎氏は昆劇の世界の伝承人であり、また押し広める人として、中国昆劇が世界に向っていくことを推進している」と評価。
蔡院長はさらに、「中日版昆劇『牡丹亭』の日本公演は、昆劇の無形文化遺産申請成功10 年後の一大トピックスであり、今年10月に、日本公演するほか、日本の大学や一般民衆が集まる団地で交流の輪を広げたい」と語った。蘇州昆劇院で同席の天津中利投資控股有限公司の王尉東・董事長や信利弁護士事務所(本社、北京)の謝思敏・博士も日本での公演を大いにサポートすると表明した。
100年以上歴史をもつ蘇省蘇州昆劇院
これまで、「日本の梅蘭芳」とも呼ばれる坂東玉三郎氏が、蘇州昆劇団と共演する昆劇『牡丹亭』は、2008年3月に京都四條南座で20回、北京の湖広会館で10回の公演が行われた。その大盛況ぶりに演劇の専門家たちは、「芸術の花が咲き誇り、昔と今の中日は分けがたい」評している。
昆曲は中國に現存する最も古い戯曲の一つで、600余年の歴史があり、「百戯の母」と呼ばれている。世界無形文化遺産の一つでもある。昆曲の名作『牡丹亭』は明代の劇作家湯顕祖の同名の作品『牡丹亭』を?色したもので、その話は中國で長い間伝えられ、400年余りの歴史をもっている。昆曲『牡丹亭』には中國の伝統文化の粋が凝集され、今日なお演劇の舞台で強烈な香りを放っている。
今年10月、日本で中日版昆劇『牡丹亭』の公演を再開すると表明する蔡少華院長
日本の歌舞伎は同じく世界無形文化遺産の一つで、現代の日本社會でなお多くのファンをもっている。玉三郎は現代の歌舞伎「女形」の第一人者で、日本の観客や一流メディアから高い評価をうけ、日本では知らないひとはいない。玉三郎は中國の伝統演劇との縁が深く、先代から京劇の大禦所梅蘭芳とつきあいがあった。そして梅蘭芳を尊敬する玉三郎は有名な京劇芸術家梅葆玖と何度も共演し、歌舞伎と京劇を一緒に舞台にのせている。
(章坤良 写真も)
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