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「京都巡回商談会」説明会が来週、上海の繁華街で開催
2011年 8月 20日11:20 / 提供:
京都の伝統工芸品

 伝統と文化の尽きない魅力にあふれた千年の古都―京都府。石畳の道、にぎやかな往来、連なる木造の小さな店、あちこちに古風な雰囲気が漂っている。日本らしい風情が色濃く残る景色以外にも、古式ゆかしい京都は日本の着物や染め物、陶磁器、漆器などの伝統工芸品の産地でもある。8月26,27日の2日間、上海の繁華街で行われる「京都巡回商談会」説明会に京都の工芸品職人らが集まり、正真正銘の京都の工芸を実演するとともに、説明会に参加する工芸品やインテリア雑貨などを取り扱う輸入商社や購買担当者などと事前商談を行う。

 今回の活動を主催する京都府の責任者からの紹介によると、この説明会で各ディーラーたちに近い距離で京都の伝統工芸品に触れ、その魅力を理解してもらいたいと考えている。また、京都府は来年、国内のディーラーを誘致し京都での見学と具体的な買付・商談を行う「京都ファムトリップ」も計画している。

 実演内容 

 京都金属工芸品【金谷五良三郎工房】

 京都の金属工芸の歴史は古く、仏教の隆盛とともに寺院や仏像が相次いで造られ、それに伴って金工技術も著しく発達した。さらに、中国から伝わった花瓶や燭台や香炉などの製造技法を吸収し、金属工芸の複雑な製造技法とさまざまな種類が形成された。職人たちは豊富な材料と多彩な技で質の高い美しい装飾細工が施された金属工芸品を作り出し、装飾品や建築金具、茶道具、食器など幅広い範囲で使われている。

 京都の金工名家・金谷五良三郎工房は寛永年間(17世紀初中期)に創業し、 時代の浮き沈みの中でも工芸に対する思い入れと新しいものを創り続けるという熱意をつねに持ち続けている。

 薫香【香老舗 松栄堂】

 香りからその雰囲気を味わう「香文化」は、約1300年前に中国から日本へと伝わり、貴族の間で非常に流行した。仏教と茶道の中心地として京都では早くから香が生産され、日常生活にまで浸透した香を聞く文化は、茶道同様に名高い香道として日本を代表する文化の一つになった。松栄堂は300年以上の歴史を持つ香老舗で、その繊細さ、淡白さ、一切の無駄のなさは、祇園の街をこっぽり下駄を履いた舞妓の、姿はまだ見えずとも香りが近くに漂ってくる様を想像させる。

 京象嵌【Amita】

 金属の生地に色の異なった金属をはめ込み、それぞれの色彩や隆起などで模様を表現する技法を象嵌と言う。象嵌は古くから武器や宗教的なものに用いられ、現在ではネクタイピンや灰皿、室内装飾品などに使われている。

 Amita株式会社は主に金属製品や装飾品のデザイン・製造・販売などを行うとともに、象嵌や七宝といった日本の伝統工芸品の製造加工も手がけている。

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 京扇子【高島孝風・伝統工芸士】

 千年の古都・京都は豊かな風情と文化を持ち、京扇子はそれぞれの世代の人々の生活に寄り添って来た。今日までもずっと革新を続け、精巧な装飾とほかにはない京都独特の繊細で柔らかな美しさを作り出している。京扇子の伝統工芸職人の代表、扇面絵付師の高島孝風氏は、これまでに扇面には描かれなかった題材を描いた大胆かつ繊細な作風で、京扇子の伝統美をいっそう気品あるものにしている。 

 京表具【井上光熏堂】

 表装とも呼ばれ、仏教伝来と共に中国から伝わり、その技術は今日、襖などの実用的な分野と、掛軸や額装などの美術工芸的なもの、古美術の修復などに生かされている。井上光熏堂は京都の表具工芸界の代表で、伝統工芸を継承しながら伝統技法を現代生活にも融合させ、京都の伝統文化を世界中に伝えている。 

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京漆器【榊漆工芸】

 日本の茶の湯の文化と共に栄え、塗りや加飾に今日と独特の技法がある。一般的な食器類や家具だけでなく、調度品にも用いられている。榊漆工芸は体験型工房の代表で、ここでは職人による工芸の紹介と制作の解説を聞く以外にも、自ら京漆器を作る楽しみを体験することが可能。

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  また、これと同時に、8月26日(金)〜9月1日(木)、上海梅龍鎮伊勢丹百貨店で京と物産展が開催される。京焼・清水焼や京漆器などの京都の伝統工芸品を中心に、雑貨やワインなど京都ならではの商品が販売される。そのほかにも、京都の職人による伝統工芸品製作実演や生け花などの伝統文化体験も楽しめる。

(編集:章坤良 写真:京都府)

説明会詳細:

 ○主催:京都府

○開催日時:2011年8月26日(金)  14:30〜16:00          

2011年8月27日(土)  14:30〜16:00

○会場:中信泰富広場 7階 第1会議室

○住所:上海市静安区南京西路1168号

○対象:工芸品、インテリア雑貨などを取り扱う輸入商社、卸売業および専門店などの購買担当者、オーナー等

○参加申し込みアドレス:http://www.ki21-cn.com/kyotocn/overview.php

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