中国を代表する上海歌舞団の舞劇「Ｄａｎｃｅ　Ｄｒａｍａ『朱鷺』」公演は９日、日本福島県の郡山市民文化センターで開かれ、トキの動きを繊細かつ美しく表現したステージで観客の目を引き付けた。

　民主音楽協会（民音）が中国との文化交流４０周年を記念して企画した。全国公演の一環で郡山公演は民音、福島民報社の主催、外務省、在日中国大使館、県、郡山市などの後援。

　「朱鷺」は人間とトキが自然の中で調和を保ち共生していた古代と、人間の森林破壊によってトキが絶滅の危機にひんした近現代で構成され、トキと人間の出会いを中心に展開される物語。公演では、クラシックバレエやモダンダンスを取り入れ、水辺でのトキの姿や戯れる様子を、音楽と身体表現のみで優美に披露した。

　「舞劇」は中国の伝統舞踊に、バレエやコンテンポラリー·ダンスなどの現代的、西洋的な舞踊や音楽の要素を取り入れた総合芸術。上海歌舞団は昭和５４年に創立され、伝統と現代性を融合した舞劇などで注目を集めている。