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上海周辺、アパレル産業の比重を国内にシフトへ
2015年 3月 10日11:26 / 提供:

塩城福瑞徳服飾有限公司を視察する一行

 円安や人件費の上昇に伴い、上海周辺の江蘇省にあるアパレル(ファッション)会社はアパレル産業の比重を海外輸出から国内にシフトをせざる得なくなった。

 先週末、上海理工大学日本文化交流センターのセンター長である何偉銘氏一行が南通大浩紡績品有限公司と塩城福瑞徳服飾有限公司を視察した。 

南通大浩紡績品有限公司で見学する一行

 南通大浩紡績品有限公司は2008年に発足してから日本への輸出品を半分を占めていた。しかし、円安や年々アップする人件費は営業減益で、工場長の馬傑氏が、本社の人数を減らし、北方のコストが高くない場所を選んで凌ごうと決断したという。

 「5年前に労働者一人の月収は800元だったのだが、今現在3000元から4000元に膨らんでおり、業績創出がなかなか難しい」。

 同様の傾向は塩城福瑞徳服飾有限公司にもみられる。規模が大きいとはいえ、5-6%の利益は企業発展に不利で2008年から生産品を国内にシフトさせたという。

 今後の進展について、これらのアパレル(ファッション)会社は海外の大手企業と協力し、国境を越えた形でのビジネス展開を進むと同時に、中国内陸部でファッションビジネスを進んでいくとの共通認識を示してくれた。

 日本経済産業省がこのほど発表した「日本ファッション産業の海外展開戦略に関する調査」によると、主要国におけるファッション市場規模は、2013年に206兆円、2020年には325兆円へ成長する見込み。特に中華圏では2020年までに60兆円拡大し、113兆円と世界最大の市場へと成長すると見られる。


(章坤良 写真も)

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