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【中日英】「半个上海人」がマナーを伝授 文化のソフト力をアップ
2015年 2月 5日15:28 / 提供:東方ネット

――同済大学日本語学科講師·島田由利子女史の独占インタビュー

 島田由利子先生を初めて見たのは2014年末の上海大学生日本語演劇大会会場であった。同済大学日本語学科の学生達が授賞した時、彼らが島田先生の名前を大声で呼び、登場して一緒に記念写真を撮っていた。スポット·ライトが彼女に当たったとき、きちんとしたメイク、整えられた髪の毛、黒いセーターにグレーのスカートを合わせ、白い真珠のネックレスをつけた姿が浮かび上がった。そして終始笑顔を浮かべていた。印象深い姿だった。後に島田先生が最も得意な授業内容はマナーだと分かった。そして、島田先生に連絡をとり取材に行った。

 島田先生と再び会ったのは4日の午後だった。この日もきちんと化粧をし黒いコートを着て、オレンジ色のかばんを持った先生は、お辞儀をしながら、「こんにちは」とにこやかに挨拶してくれた。彼女は私をオフィスに案内し、これまでのことを話し始めた。

以前、日本の関西テレビのある情報番組で旅のレポーターと司会を担当したことがあり、中国台湾がその番組のロケ地の一つで、その時に中国に初めて触れたという。その後、中国香港貿易発展局大阪事務所に勤務し、「CMMS(Chinese Management&Marketing School)」を担当していた関係で、2002年から中日間を何度も往復し、みなぎる躍動感を感じて、中国に強い興味を持ち始めたことが人生のターニングポイントとなった。復旦大学新聞学院で修士の勉強を始め2010年卒業、復旦大学日文系で1年間の講師をつとめた後、2012年から現在まで、同済大学日本語学科の講師をしている。主な担当授業は『日本語会話』『ビジネス日本語』などだ。テレビの経験から日本語の発音は標準で、復旦大学の音声学専門家の要請に応じて、『日语语音学教程』のCDの録音を担当した。日々の授業でも、学生らの発音やアクセントに誤りがあればすぐに指摘して、自分が発音を繰り返して、学生らにやり直させている。

 「最も得意な授業内容は何ですか」、と聞いた時、島田先生は間髪をいれず「ビジネスマナー文化です」と答えた。

 マナーというのは、重要なことをまず身を持って示し言葉で伝えることが大切である。「毎日、20分間ほどかけてメイクをし、髪の毛を整え、着替えをし、出かける前に、必ず頭から足までチェックします。そして誰にあっても恥ずかしくないような身だしなみで家を出ます。どんなイメージでも学生の前に立つと彼らはそのイメージを感じ、知らず知らずのうちに影響をうけています。毎日きれいにして教壇に立つことは、周りの人への尊重でもあり、自分への尊重でもあるのです」と、島田先生は述べた。

 また、学生が受け入れやすい方法で教えることにも重点を置いているそうだ。島田先生によると、視覚的な表現で、授業を行うことで学生達に表したいことをはっきりと理解させる。例えば、PPTを作ったり、写真を多く取り入れたりして、目で見た記憶を大切にすることなどだ。日本の伝統芸能に、狂言というものがある。受け入れやすくさせるため、狂言師が『嵐』というアイドルグループの番組に参加した回を授業で放送し、放送しながら狂言を説明した。学生達がよく知っている番組に着目し、伝統と現代を融合させて、日本の伝統文化を教えたりしている。

 さらに、真似て勉強することも語学の上達のための一つの方法だと思っている。島田先生は商務日語という授業で、複数のの大手日系企業の人事部部長を招いて、面接の経験談を話してもらっているが、同時に学生達に模擬面接をやってもらう。人事部長の説明と学生との模擬シーンを通じて、学生らに面接プロセスを理解させている。同時に、授業で基本的なマナーを身に付けさせる。例えば、名刺を交換する時どちらが先であるとか、名刺を渡す時、正面を相手に向けて、両手で渡すとか、目は相手を見て、笑顔を浮かべ、「**と申しますが、よろしくお願いします」などと話すなどである。島田先生は、「マナーを勉強してからだと、学生達が面接に対応しやすい」と述べた。

 マナー文化への理解を通じて、正しく学生、中国の友人にマナー文化への認識をアップしてもらう。民間使者として、中日文化交流の懸け橋の一助を担っていると言えよう。

 「我是半个上海人」と冗談を言った。彼女の「チャイナドリーム」はいつか上海でマナー学校を開設し、日本ないし世界各国の優れたマナー文化を中国、上海の友人達に伝えることにある。島田先生が「チャイナドリーム」を近い将来実現できるよう祈っている。

(曹 俊 写真も)

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