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中国、超富裕層の人数が日本を超える クレディ・スイス報告
2012年 10月 25日9:49 / 提供:人民網日本語版

 クレディ・スイス銀行はこのほど「グローバル・ウェルス・リポート2012」を発表し、世界的な不景気と欧州債務危機を背景に、各国の家計資産は今年、前年に比べて減少したと指摘した。資産減少が最も激しい地域は経済危機の打撃を受けた欧州とインドだった。環球時報が伝えた。

 同報告によると、2012年に家計資産の増加が最も多かった国は米国、中国、日本で、減少が最も多かったのはフランス、ドイツ、イタリアだった。

 富裕層の人数を各国別に見ると、米?日?欧の主要経済体が依然として上位にランクインした。報告によると、純資産が100万ドルを超える富裕層(ミリオネア)の人数は米国が1102万3千人で世界一、日本は358万1千人で2位、フランスは228万4千人で3位となった。中国は96万4千人で、米国、日本、フランス、イギリス、ドイツ、イタリアに次ぐ7位だった。以下、オーストラリア(90万5千人)、カナダ(84万2千人)が続いた。

 中国のミリオネアは世界のミリオネアの3%、米国は39%、日本は13%を占めた。しかし、純資産が5000万ドルを超える超富裕層(UHNW)の数を見ると、中国は4700人で、日本の3400人を上回った。

 クレディ・スイス銀行アジア証券研究部の範卓雲氏は取材に答え、「資産ピラミッドのトップ、すなわちビリオネアや超富裕層の人数において、中国は日本を上回るだろう」と語った。

 新興国の経済は急速に発展しているものの、世界的な財産の配分構造は基本的に変わっていない。しかし同報告は、2017年までに、アジア太平洋地域の家計資産の総和が55%増の115兆ドルに達し、世界全体の35%を占めるだろうと予想した。対照的に、西側諸国の資産は減少している。

 報告はまた、「2017年、中国のミリオネアは190万1千人に達し、増加率はブラジルに次ぐ2位となるだろう」と予測した。

 中国の家計資産と超富裕層の増加について報告は、「中国は資産の拡大が世界一速い国であり、世界第3の家計資産を有する。2000年から現在までに、1人当たり家計資産は3倍以上に増加した」、「中国の家計資産の増加は、経済成長や私有化を特徴とした経済改革だけでなく、高い貯蓄率と完備された金融体系にも後押しされている。また私有不動産、建築プロジェクト、農村の土地も中国の家計資産の重要な供給源となっている」と指摘した。

 ロイター通信は23日、評論の中で「中国の超富裕層の増加率は非常に高いが、一方で都市と農村の二元化、地域の発展のアンバランスといった問題も表れており、貧富の格差が深刻化している。これは、資産の配分面で問題を抱えているためだ。中国の家計資産状況に対する評価は『比較的良好』であり、欧米の『良好』と比べてやや劣る」と指摘した。

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