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外国為替資金残高、1月は4カ月ぶり増加
2012年 2月 21日17:23 / 提供:

  【新華社北京2月21日】中国人民銀行(中央銀行)は20日、金融機関の今年1月の外国為替資金残高が25兆4996億2300万元だったと発表した。前月末から1409億元増えた。  

  外国為替資金残高の増加は4カ月ぶり。昨年10月は前月末比249億元、11月は同279億元、12月は同1003億元ずつ減少していた。  

  今年に入って以来、世界の経済金融は安定化する傾向がみられ、中国への外貨流入が増えた。人民元ノンデリバラブル・フォワード(NDF)市場から反映される市場予想も人民元の下落観測から基本的安定あるいはわずかに上昇するという見方にと変わった。もっとも、1月の外国為替資金残高の増加額はまだ小さい。興業銀行の魯政委チーフエコにミストによると、1月の外国為替資金残高は増加に転じたものの、同月の財政預金の増加を補うまでにはいかず、これが最近の銀行間金利の上昇や、人民銀による預金準備率引き下げ発表を促した直接的な原因の一つとなった。  

  交通銀行の連平チーフエコにミストは、外国為替資金残高が昨年第4四半期の減少基調から増加に転じた要因として、貿易黒字と人民元高に伴う資本流入を挙げ、さらに投資家が中国経済の安定成長に一定の自信を持っていることの表れであるとの見方を示した。

  しかし外国為替資金残高の1月の増加額は昨年の平均と比べると顕著に低く、今年の平均水準に対する市場予測さえも下回った。これは将来的に預金準備率の追加引き下げを促す重要な要因になり得る。  

  人民銀はこのほど、外国為替資金残高の回復的な増加、流動性の拡大といった情勢の変化と、その持続的可能性に注目すると表明。穏健な金融政策に沿って、内外経済金融情勢に対する観測・分析と予測を強化し、マクロ政策の的確性、柔軟性、予見性を一段と高める考えを示した。  

  国家外貨管理局は先ごろ、今年の国際収支は黒字を保つが、黒字幅は大きく縮小し、国際収支の均衡化が進むという予測を示した。外部インパクトが長期的な中国経済の安定で比較的速い成長を変えることはなく、国際資本、とりわけ長期資本が大量に中国に流入し続ける可能性がある一方で、先進国の構造的な問題が短期間で解決することは難しく、各種の矛盾が混ざり合って、世界経済?金融の動揺が続き、世界資本が頻繁に中国から流出するリスクがあると指摘した。