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中国 富豪400人の総資産=全国民の貯蓄の10分の1
2011年 9月 12日15:20 / 提供:「人民網日本語版」

 胡潤(フージワーフ)研究院が中国富豪ランキングを発表したのに続き、 米経済誌「フォーブス」のアジア版も8日、2011年中国富豪ランキングを発表した。  

 2つのランキングでトップとなったのはいずれも大手重機メーカー「三一集団」の梁穏根?董事長だったが、その資産総額には大きな差が見られた。「フォーブス」によると梁氏の個人資産は93億ドル(約7220億円)であるのに対し、胡潤研究院のデータでは700億元(約8481億円)で、両者の差は100億元(約1200億円)に達する。また、2つのランキングではトップ10の顔ぶれも異なる。  

 フォーブスの統計では、今年ランクインした400人の大陸部富豪の資産総額は4590億ドル(2兆9376億元)に達した。一方、新華社の報道によると昨年末、中国都市?農村部住民の貯蓄額は計30兆3302億元だった。つまり、400人の富豪の資産総額は、全国民の貯蓄の9.69%に相当することになる。  

 今年ランクインした富豪400人の資産総額は昨年の4232億ドルから8%増加した。ただし、人民元で計算すると、その伸び幅は4%に留まる。資産が10億ドルに達する「億万富豪」146人のうち、12人が女性で、うち8人は40歳未満だった。中でも父親の資産を受け継いだ楊恵妍さん(29)は最も若い富豪となった。  

 北京は今年、富豪が最も集中する都市となり、億万富豪の数は25人に達した。以下、深センと香港がいずれも13人で北京に続き、4位の上海は11人だった。中国全体で、個人あるいは家族資産が10億ドルを越える億万富豪の人数は、過去最高の146人にのぼり、2010年より18人増加した。  

 フォーブス中国版の編集長・周健工氏は「富豪の総資産の増加スピードが徐々に落ちている原因は政策による引き締め、コスト上昇、人民元上昇、国有企業の民営企業に対するクラウディングアウト効果、および国際的な不景気とリスクによるもの」と分析する。  

 ランキングの作成を担当するフォーブス・シニアエディターの範魯賢氏は、「世界の資本市場は今、様々な事件に見舞われており、中国も例外ではない。しかし、三一集団は利益が急速な成長を続けたほか、株価上昇の助けもあり、梁氏がトップの座についた」と語る。  

 検索サイト百度の李彦宏CEOは今年、資産総額が92億ドル(昨年は72億ドル)で、昨年と同じ2位となった。3位は中国最大の飼料メーカー「東方希望集団」の劉永行氏。資産総額は68億ドルで、昨年の7位から順位を4つ上げた。なお、同氏の3歳年下の弟、劉永好氏が経営する「新希望集団」は資産総額66億ドルで4位となっている。また、昨年トップだった飲料メーカー「娃哈哈集団」会長の宗慶後氏は5位にランクダウン。資産総額は昨年の80億ドルから65億ドルに減少した。