英フィナンシャル・タイムズ紙はこのほど、「欧米の高級ブランドがこぞって中国市場に進出する最中、商品がターゲットとする性別の再考が迫られている。中国人女性の贅沢品に対する支出の増加幅は、男性の2倍に達した。これらの女性はウィスキーとスポーツカーを好んで購入する」と報じた。中国新聞網が報じた。 　

  例を挙げると、中国人女性は欧米の女性と比べて、ウィスキーとスポーツカーを好む傾向がある。また中国人男性は欧米の男性と比べて、美顔用クリームとバッグを好む傾向がある。高級皮革製品の米コーチは、「価値が17万ドル（約1360万円）に相当する中国の高級バッグ?アクセサリー市場において、男性の購入が占める比率は、世界平均の15％を大きく上回る45％に達している」とした。 　

  上海のプラダ専門店の店員は、「中国人男性はメンズバッグを好んで購入する。大量の現金を持ち運ばなければならないことが、その理由の一つとなっている」と指摘した。コーチの国際業務を担当するビクター?ルイス氏は、「中国でメンズバッグが流行しているのは、中国人男性が実際にそれを必要としており、見栄を張っていると思われることもないからだ」と指摘した。 　

  仏ロレアルにも同様の傾向があり、中国大陸部でのメンズスキンケア商品の販売量は、欧米を上回っている。同社によると、中国人男性は外見を仕事の成功のカギとしているという。中国人男性は、ヘアカラー商品の熱心な消費者である。 　

  米コンサルティング会社のマッキンゼー・アンド・カンパニーは、「中国人女性の贅沢品に対する支出の増加幅は、男性の2倍に達した。これにより欧米企業は、中国人女性を引きつける方法を模索している」とまとめた。

　「胡潤（フーゲワーフ）財富報告」によると、世界で最も裕福な女性の半数以上を中国人女性が占めており、贅沢品消費に占める女性の割合を高めている。高級自動車メーカーによると、富裕層はスポーツカーを好む傾向があるが、中国では男女を分かたずこの傾向が存在するという。伊マセラティは、同社の中国人消費者の30%を女性が占め、欧米の2~5%を大きく上回っていると表明した。英国の酒造大手ディアジオは、ジョニー・ウォーカーを愛飲する女性は、欧米を上回るとした。同社はその結果、ターゲットを女性に定めた広告宣伝を計画している。