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周小川:「世界経済発展宣言」で金融開放に注力
2003年 11月 8日9:02 / 提供:

『中新網』6日付報道によると、中央銀行である中国人民銀行の周小川・総裁は同日、広東(カントン)省・珠海(じゅかい)市で「世界経済発展宣言大会」の開幕式に出席した。その際、銀行、保険、資本市場など金融面での競争力不足を指摘し、人民銀行が中国の金融業発展を支援するような金融政策を推進していくと発表した。  

 同大会で正式に発表される「世界経済発展宣言」は、ノーベル賞経済学者6人と中国の著名経済学者6人が共同で起草したもので、経済面における中国初の世界的宣言となる。相互依存、科学技術の進歩、資源の有効利用、発展の維持など9項目が記載され、WTO(世界貿易機関)加盟により、中国が世界経済へ積極的に参加することを表明するものとなっている。  

 周・総裁は、「宣言」の1項目である「相互依存」の中で強調されている、「閉鎖的な国家や経済体制はグローバル経済の潮流に反し、経済発展さえも阻害することになる」について同意を示した。また、競争は大きな圧力となる一方で繁栄をもたらし、開放は技術進歩と国際交流をもたらすため、この競争と開放の二つを社会経済に融合させることが重要であるとの見解を述べた。

 周・総裁は、中国政府が推進しているWTOとの承諾、及びWTOのタイムテーブルに基づいた開放政策は、必ず中国のサービス業、金融業、ひいては世界経済に大きなメリットがあることを強調。  

 また周・総裁は、中国の経済政策に関する世論が、その効果に懐疑的なものや大きなリスクを警告するものなどに傾きがちな点について、発展途上国ではこうした傾向がみられることはやむを得ないとコメントした。