中国の温家宝首相は30日、南京で、「いま、一部の国は人民元の為替レートの切り上げを要求する一方で、中国に対しさまざまな名目をもつ保護貿易主義を実施している。これは公平ではなく、中国の発展を制限している」と指摘した。 　

　温首相は、「史上稀にみる国際金融危機を前に、人民元の為替レートの安定を維持することは中国経済の発展だけでなく、世界経済の回復にも有利だ。中国は、コントロールできる方法で人民元の為替レートを漸進的に見直してゆき、合理的かつ均衡した為替レートの安定を維持していく」と語った。　 　

　一方、第１２回中国・ＥＵ首脳会談は３０日午前、江蘇省南京市で行われた。会談後、中国とＥＵは５件の協定に調印した。

５件の協定に調印する中国とＥＵ　 　

　この５つの協定は、「中国・ＥＵ科学技術協力協定」、「中国科技部とＥＵの二酸化炭素回収・貯留モデルプロジェクトの展開によるほぼゼロ排出発電技術協力の覚書」、「中国住房・城郷建設部、欧州委員会企業産業総局、欧州員会エネルギー・運輸総局の建築エネルギー能率と品質に関する協力枠組」、「中国の持続可能な貿易と投資支持システム」、「中国ＥＵ環境整備プロジェクト」を含んでいる。 　

（編集：章坤良　写真:新華社）